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http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/taishin/news/20060115k0000m040117000c.html
耐震データ偽造事件に絡み、建築主のヒューザー(東京都千代田区、小嶋進社長)が、木村建設(熊本県八代市)などに対して、現金払いを条件に、建築費の大幅な値引きを要求していたことが、関係者の証言で分かった。またヒ社のマンション建設を請け負った木村建設が、耐震力を増すための構造を設計図通りに施工していなかった疑いのあることも既に判明。ヒ社の厳しいコストダウン要求を背景に、姉歯秀次元1級建築士の構造計算書偽造に加えて、建設現場で「不正な工法」が横行していた構図が浮上した。警視庁などの合同捜査本部もこうした事実を把握しており、関係者の事情聴取や押収資料の分析を進めている。
衆院国交委は17日に小嶋社長に対する証人喚問を予定しており、小嶋社長の答弁が注目される。
関係者によると、マンションやホテル建設では、建築費が億単位になることがほとんどのため、決済手段は手形が通例で、現金払いは極めて異例。しかし、ヒ社は「今は建設会社も不況で現金を欲しがっている。現金決済にすれば建築費の値引きを要求できる」などと、現金決済の形で施工を発注。着工時に2割、上棟段階で3割、残りの5割を引き渡し時に現金で支払う契約にしていたという。
木村建設が受注したグランドステージ(GS)シリーズの建築費の推移をみると、04年以降に完成した物件では坪(3.3平方メートル)単価が前年の55万円前後より10万円以上も下がっており、現金決済によりコストダウンの要求を強めたとみられる。
05年10月28日から入居者に引き渡しを始めたGS藤沢(神奈川県藤沢市)では、国土交通省の当初の発表で基準値の28%とされた耐震力が、その後の藤沢市の調査で15%しかなく、震度5弱程度で倒壊の恐れがあることが判明。また、揺れを吸収するための壁と柱との「すき間」(スリット)の数を、姉歯氏の設計から、さらに半分に間引いていた疑いも浮上。水を必要以上に加えた生コンクリートを使用した疑いもある。こうしたことから耐震力がさらに低くなる可能性も指摘されており、合同捜査本部は注目している。
毎日新聞 2006年1月15日 3時00分