★阿修羅♪ > 社会問題2 > 241.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
http://ch.kitaguni.tv/u/5238/%bc%d2%b2%f1/0000281603.html
「コンビニ料金収納代行、急拡大」の新聞の見出しに反応して子ども達が聞いてくる。「コンビニっていつ頃出来たのか」
コンビニエンスストアの収納代行 大手3社(セブン―イレブン・ジャパン、ローソン、ファミリーマート)で4兆円の大台
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20050717AT2F1506216072005.html
★ 私が学生の頃は無かった気がする。働き始めて急速にコンビニエンス・ストアという名のお店が目につくようになってきたが、それでも「セブンイレブン」の朝7時から夜11時までが精一杯で、休店日もある所が多かった。夜勤に向かう途中で夜食を買っていくのに便利でいいなと当時は歓迎したものだった。
「コンビニ」豆知識
http://muffin-net.com/special0311/index1.html
★上記のサイトのデータをみても、一人暮らしを中心に今ではなくてはならない存在がコンビニなのだろう。(ちなみに私はあまり利用しない)
しかし、この便利さをこのまま無条件に受け入れてよいのか。コンビニが繁殖すればするほど人間社会は滅亡へと進んでいくような気がする・・・言いすぎだろうか?
「コンビニエンス・ストア」がというより、その存在価値の「いつでも、近くで、必要なものやサービスを提供」という便利さに秘められる問題が気になるのである。
こんな便利なものがなかった時代は、お店が開いていない時間・日のために計画的に買い物し、準備をしておいた。なかったらなかったで、我慢して過ごした。時にはご近所同士で貸し借りして助け合った。自分が食べるものは材料を買って作るしかなかった。そういう不便さの中で、人は我慢することに慣れ、工夫することに頭を使い、身体を動かした。
人間は頭を使うだけでは脳の発達はないのだということが最近になって強調されだした。手を使う、足を使う、身体全体を使うことの体験が、脳に記憶され、反応し、より高度な情報の脳神経伝達へと向かう。
便利な生活になれば、いずれ人間の手足は退化の方向へ、脳みそも高度な情報処理が出来なくなるのではなかろうか・・・そう思うのである。
それはそんなに遠い未来ではないように思える。
「今がよければよいではないか」という声が聞こえてきそうだ。
近所のコンビニが最近潰れた。
以前は個人商店で家族で細々とやっていたのだが、大手スーパーの存在には太刀打ちできず、収益は細るばかりだった。フランチャイズの大手コンビニエンス・ストアに加盟して、生き残る方法を見出そうとした。そうなると自分のやりたいような商売はできない。最初、夜間は閉めていたが、そのうち夜も開けなければならなくなり、家族だけではやっていけずアルバイトの店員を雇うことになる。店は年中無休になり、人件費やその他の経費がかさむ上、本部に上納する額は決まっているので、自分の取り分がなくても支払わなければならない。人件費節約のために店主や家族が無理をするようになった。上納金支払いのために自分の土地を切り売りしてしのぐようになり、そのうち店主の持病が悪化、まだ50代の若さで急逝した。家族は泣く泣くその店を売りに出した。元々はその土地に長く住む地主さんだったが、気づいたら土地も失っていたという。
フランチャイズのコンビニ経営が決して明るい経済活動でなりたっているわけではない。コンビニ経営の悲劇はあちこちで聞く。潰れたり、新しい店が開店したり、街の風景のなかに日常的に見られる。
コンビニの影響は、周囲に波及していく。
週1回あったスーパーの休店日が月1回となり、大手スーパーが年中無休を言い出すと、あっという間にその他多くのスーパーに広がった。今ではスーパーの中にも終日、あるいは深夜まで営業しているところが珍しくない。
終日、年中無休営業はそのうち小売業界だけでなくあらゆる業種に広がっていくだろう。大手企業が週休2日、夏季や正月の長期休暇が保障される一方で、社会の便利さのしわ寄せを被る人々が増える。それが今自分でなくても、いつか身近な所でしわ寄せを受けるようになるかもしれない。すでに昼間活動し、夜間は休むという基本的な生体活動が変化し、人の体内時計を狂わせ、長い間の影響を受けてきた人々の健康に障害が出ている。大人だけではなく、子どもにも広がっている事は未来の問題でもあろう。
便利さを追求する「コンビニ文化」は社会の構造を捻じ曲げ、資源を無駄使いし、利用する人間の人間らしさを退化させていく。これ以上の便利さを求めて文明社会は何をめざそうというのか。古代文明のように滅亡するのを待つのだろうか。
だんだん妄想とも思えなくなってきた。
投稿者:nanaya at 14:55