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http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-10-16/2005101615_01_2.html
突然のハガキ
“あなたは訴えられています”
新手の振り込め詐欺か
公的機関を装う
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「あなたは裁判を起こされています」という内容のはがきが届いている。身に覚えがないので調べてほしい――。こんな訴えが「こちら社会部。」に相次いで寄せられています。さっそく調べてみました。(伊藤悠希)
福岡県在住の佐藤明子さん(63)=仮名=に送りつけられた、「訴訟最終通達書」と赤字で書かれたはがき。「未納の消費料金について民事訴訟の訴状が提出されている」と、何かの未払い料金でトラブルが起きていると脅す内容です。そして、「裁判取り下げ等のご相談に関しましては、当局にて受け賜っております」として、電話番号が記載されています。はがきの差出主は「法務局認定法人 民事訴訟通達事務局」。取り下げ最終期日は「平成17年10月6日」と書かれており、はがきは前日の五日に届きました。
■「身に覚えない」
佐藤さんは「急で驚きました。何も身に覚えがない、わけがわからなかった」と言います。
「裁判取り下げ期日」が迫っていたのであわてて電話をかけました。なかなかつながらず、受付時間終了十五分前につながりました。応対した男性は、「間違って送付してしまった。はがきは処分してくれ」と不可解な態度を取りました。
名古屋市在住の戸川さゆりさん(73)=仮名=も同様のはがきを受け取りました。差出主は「財務省管轄支局 訴訟管理事務局」。届いたのは、「裁判取り下げ最終期日」の日でした。
「最終通告書が突然くるのはおかしい」。そう思った戸川さんは財務省に電話します。財務省から「『財務省管轄支局』はない。振り込め詐欺ではないか」と言われ、はがきが偽物だと気づきます。
佐藤さんにきたはがきも偽物です。記者は法務省に確認してみました。担当者は「『法務局認定法人』は存在しません。(『訴訟最終通達書』はがきの)問い合わせはほぼ毎日、数件あります。今年に入ってから増加しているようです」と言います。
財務省の担当者も「財務省に『管轄支局』はありません。問い合わせは多いときで一日十件。ほぼ毎日あります」。当初は住所が架空でしたが、八月下旬ごろから本当の財務省の住所に。同省ではホームページなどで注意を呼びかけています。
■全国で約1万件
こうした手口は全国的に広がっています。国民生活センターのホームページには「架空請求に関する相談件数が多い上位30業者」のリストが掲載されています。九月だけでも、全国の消費生活センターから国民生活センターのデータベースに登録された上位三十業者にかかわる相談件数は、九千八百二十八件になります。その上位には「公的機関」を装った業者名が並んでいます。佐藤さん、戸川さんに送られてきたはがきに記載されている業者も含まれています。
どのような対策を取ればいいのか。国民生活センターのホームページでは「(支払い要求されたものを)利用していなければ支払わず、無視すること。これ以上、電話番号などの個人的な情報は知らせないこと。証拠は保管し、悪質な請求を受けた場合は警察へ届け出をする」などと呼びかけています。
はがきには口座番号が記されていません。国民生活センターは「電話してきた人を脅して架空の請求をし、お金を払わせようとしていると思います。口座番号が記載されていないのは、口座から身元がわかってしまうからではないでしょうか」と指摘しています。
■「架空請求に関する相談件数が多い上位業者」リスト
1 ホウムキヨクカンリセンター 2185
2 ミンジソシヨウツウタツカンリキヨク 1331
3 ミンジソシヨウカンリジムキヨク 1084
4 ミンジソシヨウツウタツカンリクミアイ 802
5 ミンジソシヨウツウタツセンター 708
6 ミンジソシヨウツウタツカンリジムキヨク488
7 ソシヨウカンリジムキヨク 324
8 ソシヨウツウタツカンリジムキヨク 323
9 ホウムキヨクジムセンター 263
10 ミンジソシヨウツウタツジムキヨク 229
国民生活センターのホームページから抜粋
(注) カタカナ表記は原資料のまま。
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@単なる架空請求の場合は、無視する。
A訴訟の通知の場合は、敗訴しないように裁判所に申し出てしかるべき手続きをとる。
こんな風に聞いていたのですが、「あなたは裁判を起こされています」という内容のはがきがきたら、はて@の場合か、Aの場合なのか、だまされやすい人は混乱するでしょう。そこを狙った新手の手口でしょうか。要注意です。