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2005年10月01日06時30分
日本道路公団の高速道路を通行したのに料金を払わない「不正通行」が04年度に全国で20万件を突破し、試算上の被害額が5億円を超えたことがわかった。不正通行について調べた会計検査院は「通行料の徴収対策を強化する必要がある」としており、公団は料金所での取り締まり強化など不正通行の一掃に向けた対策を強化する。
公団によると、不正通行は00年度に9万1000件あった。それが01年度には10万件を超え、02年度15万3000件、03年度は15万6000件に上っていた。
不正通行の多くは料金所で通行券を示さずに通過してしまう。このため車がどのインターから高速道路に入ったのかわからず、被害額が確定できない。公団が04年度に確認できた不正通行の通行料金は9200万円で、徴収できたのは130万円だけだ。
公団の高速道路の場合、1台あたりの平均通行料金は1000円前後。検査院などはこれに不正通行車両の台数を掛け合わせ、道路整備特別措置法の定めで正規料金の3倍の金額を請求できることを参考にして被害額は5億円に達すると算定した模様だ。
検査院の指摘を受けた公団は料金所での対策強化などを検討。1日の新会社移行後、不正通行車のナンバーを特定するため移動式のビデオカメラを導入したり、自動料金収受システム(ETC)の出口にある防御バーをETC以外の出口にも設置したりしていくことを決めた。
不正通行は、通行料金の支払いを拒否する「無料通行宣言車」と強行突破の車に分かれる。以前は右翼の大型街宣車が軽自動車料金で通行することが多く、01年度は3500件に上ったが、全国の警察が取り締まりを強化し、04年度は3件だけになった。
「宣言車」も横ばいで04年度は年間1万6000件程度。一方、00年度に9万1000件だった強行突破は02年度から急増して13万件を超え、04年度は18万7000件になった。
公団は不正通行に対して同措置法の規定に沿って料金を強制徴収するなどしてきたが、民営化移行に伴って1日からは強制徴収できなくなる。このため罰則を新たに盛り込んだ改正道路整備特別措置法が1日に施行され、新会社は不正通行車両を刑事告訴できるようになる。
http://www.asahi.com/national/update/1001/TKY200509300368.html