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ボリビア大統領選
モラレス氏が勝利宣言
【ニューヨーク=石川保典】ボリビア大統領選は十八日夕(日本時間十九日
早朝)、投票が締め切られ、開票作業が行われた。現地からの報道によると、
メディアが独自に集計した得票率は、先住民系でコカ栽培農家出身のモラレス
社会主義運動(左翼)党首が約50%で、保守系のキロガ元大統領の約30%
を大きく上回り一位確実となった。
モラレス党首はこれを受けて十八日夜、「偉大な勝利だ」と語った。得票率が
50%に満たない場合は、上位二人による議会の決選投票が一月に行われるが、
各党がモラレス党首に投票する可能性は高いとみられ、キロガ元大統領は同
日夜、敗北を宣言した。
ボリビアではコカインの原料となるコカの栽培が盛ん。モラレス党首は米国が
後押ししてきたコカ撲滅運動に反対しており、南米からのコカイン密輸に悩む
米国との対立が予想される。また、キューバのカストロ議長やベネズエラの
チャベス大統領と親交があり、反米で結束するとみられる。
大統領選と同時に、決選投票になる場合にはカギを握る議会(上院二七、
下院一三〇)の選挙も行われた。(東京新聞12月19日夕刊)
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20051219/eve_____kok_____002.shtml
なお東京新聞のWEBにはないが、翌日12月20日の東京新聞朝刊国際欄に
続けて、ボリビア大統領選結果の記事が三分の一面ぐらい使ってあり、
「貧富の差 怒る南米」 「自由化経済やったのに 潤ったのは米企業だけ」
という見出し。
本文には
〜南米でこの数年、顕著な左派や中道左派の台頭は、02年のブラジル労働党
のルラ大統領、エクアドル、アルゼンチン、さらに昨年10月のウルグアイでの左
派大統領当選と相次いだ。米国と国際通貨基金(IMF)が1990年代に進めた自
由主義経済の失敗で、「米国の企業ばかりがもうかり、貧しい人々はより貧しく
なった」という不満がその原動力。 (中略) そうした反米感情が底流にある。
こうした国々はキューバとの国交回復を行ったほか、経済的な結びつきも強め
(後略) 〜
ワイフ註
なお、上記の国々に加えて南米ではベネズエラのチャベス大統領が、自国内
の石油利権を米国から奪い、反米自主独立の路線を歩んでいるし、1970年
代には左派のアジェンデ政権を米国の陰謀のより倒されたチリもリカルド・ラゴス
大統領の下で同じく自主路線を歩んでいる。
日本は米国主導による自由主義経済が南米で大きく破綻して、米国企業の草
刈場となった惨状を目の当たりにしているはずであるのに、小泉の「改革」という
名の米国迎合路線を支持している。そして9.11選挙でそれを支持したのが他な
らぬ庶民大衆であった。戦前大衆の情報源は、新聞とラジオぐらいしかなかった
が、今では情報を得る気になれば格段と情報源は多い。しかし残念ながら大衆
の多くは情報を選択しているようで選択させられているか、もしくは肝心な情報を
受け止めようとしない。あるいは目を瞑って拒否する。受け止められない情報は
「ない」のと同じである。そして現在はそれは形式的にであれ大衆が自ら選択した
のであるから、戦前よりは性質が悪いといわざるを得ない。残念ながら日本の
大衆の民度は南米にはるかに劣っているのが証明されたということである。
米国は南米の次ぎの大きなターゲットを日本に決めたということに気が付か
ない大衆が多すぎる。
物事には「理想」と「現実」がある。昭和20年初めに終戦の意向を打診された
時に 、昭和天皇が言った「今一度戦果を挙げてからのほうが有利に講和が出
来る」は、確かに理想ではあった。
http://www7a.biglobe.ne.jp/~gwife/shouwatennou_sekinin.htm
しかしすでにその前年10月、特攻攻撃をせざるを得ない状態まで追い込まれて
いた日本にとって(当時それを聞いた昭和天皇も「そこまでしなければならないの
か」と追い詰められた状態を知っていた)、「今一度の戦果」など望むべくないのが
現実であった。それを当時「現人神」の天皇が言うことは、国民を講和さえ出来
ない塗炭の苦しみに引きずり込むこととなった。理想が先行すれば時には何倍
もの悲惨を招くということを、我々はすでに歴史の教訓として得ているはずである。
しかるに靖國だけをもって、都合の悪い情報は拒否して国民を何倍もの悲惨に
追い込む危険性のある小泉を押した保守の一部は本当に情けない限りである。
しかもその小泉は中途半端に靖國に参拝しながら、韓国の大統領には「追悼
施設の検討」を言っているのである。いい加減に目を覚まさなくてはならない。
特に戦中派世代の人々の一番の役目は、彼らが今よりもはるかに影響力の
ある現役の時に実現できなかった「靖國国家護持」だけにこだわることなく、
彼らの年金も含めて後世の世代に大きな負担となっている日本のマイナスの
面の是正をバランスよく考えることである。硬直した理想は敵よりも時には大き
な災いを齎すという教訓を噛み締めて、現実的な対応をしよう。
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