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特別会計の闇はあまりに深く、その闇の暗さは、“姉歯事務所”を、日本国政府も演じているのだ。
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投稿者 TORA 日時 2005 年 12 月 19 日 15:20:56: CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu109.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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特別会計の闇はあまりに深く、その闇の暗さは、
“姉歯事務所”を、日本国政府も演じているのだ。

2005年12月19日 月曜日

◆「 建築業界だけではない “姉歯事務所”を日本国政府も演じている審査能力欠落社会 」 12月10日 櫻井よしこ
http://weblog.yoshiko-sakurai.jp/

 「日本には真の意味の審査能力がありません」

これは首都大学東京学長の西澤潤一氏が語った言葉だが、姉歯建築設計事務所がマンションなどの構造計算書を偽造した問題から見えてくるのは、まさに西澤氏の指摘した審査能力の欠落である。プロフェッショナリズム、専門家の責任感と誇りの欠落と言ってもよいだろう。

構造計算の偽造物件は調査が進むにつれて増えつつある。最終的にどこまでいくのかは不明だが、確かなことは、現場でかかわった多くの人びとが構造計算のおかしさに気づいていたことだ。業界の人物らに尋ねると、業界の人間ならひと目見てわかるおかしさがあるという。

たとえば、高層建築物を支える鉄筋の量が一階から上層階まで同じであることなど、本来は考えられない。そのような配筋になっていれば、施工業者は“一発で見抜ける”というのだ。

現に千葉県船橋市のマンション「セントレジアス船橋」を施工した工事責任者は、工事中に一階部分の鉄筋量の不足を設計会社に指摘していたと報じられた。その指摘に対して設計会社は、「姉歯さんはこういうところが売り」であり「建築確認は取れているから、大丈夫」と返答したという(「朝日新聞」一一月二九日夕刊)。

構造計算の偽造は、建築の専門家である設計事務所や施工会社が半ば以上知っていたとしか思えない。問題は、偽造を検査機関がまったく見抜けなかったことだ。かつて行政側で構造計算書などの審査を担当した人物が語った。

 「建築物の耐震性など、一連の強度計算書を見せられて理解できるかといえば、できないと思います。われわれはその部分で設計事務所が虚偽の報告をするとは考えていません。いわば性善説に立って、信頼関係に基づいて審査します」

行政には真の審査能力がなく、姉歯事務所のような性善説を裏切る“専門家”の前にはお手上げだということだ。審査機能が働かず、専門家が専門家たる責任感と誇りを捨て去ったとき、問題は解決されなくなる。そのような解決不能の問題が、各分野で発生しているのが日本の現状である。

一例が財政である。財務省は税の徴収には熱心だが、使い方についてはほとんど無責任だ。専門家としての責任感と誇りを欠くがゆえに、たとえば、三二もの特別会計を設け、一般会計の五倍弱にも上る膨大な資金をそこに流し込んできた。しかも、それは各省の各局が所管するために、国会の審査機能が働かず、国民から徴収した種々の名目のおカネの野放図な浪費につながった。特別会計の闇はあまりに深く、その闇の暗さは、審査機能が働かないというより、働かせないように狡猾に仕組んだ構造だと言わねばならない。“姉歯事務所”を、日本国政府も演じているのだ。

この種の“騙し”を許容する社会は恥ずべきものなのだ。それは、各分野の専門的能力を備え、かつ、心ある人びとが社会の中枢に存在すれば、必ず防ぐことができることだ。人材育成には教育しかない。だが、現在の大学を見よ。国立大学は法人となり、高度教育は痩せ細りつつある。私立大学は、今春三割が定員割れだ。短期大学も合わせて七〇〇に上る大学群は、いまや経営破綻の回避に追われがちで、教育内容の充実とはほど遠い。それでも、文部科学省は大学の内容を審査できず、新設校を次々と認めるのだ。

日本の抱える病は教育の失敗に始まる。戦後六〇年の、その失敗の積み重ねの根は深い。姉歯事務所の偽造計算書に多くの人びとが群がったように、また、日本の財政が破綻状況にあるように、教育の失敗は文字どおり、この社会の崩壊をもたらす。急がば回れである。今こそ、国民教育に最大の力を注ぐべきであろう。


◆日本人の変質 12月19日 経済コラムマガジン
http://www.adpweb.com/eco/

構造計算書偽装事件だけでなく、世の中の人々が信用できない社会になってきた。筆者も法律や行政の仕組を「性悪説」に基づいたものに変えることに賛成である。賛成せざるを得ないと言った方が正確であるが。治安も悪くなっている。警察官の数も増やす必要があろう。さらに警察関連の法律、例えば警察法、警察官職務執行法の改正も視野に入る。

筆者は、構造改革を進めれば、管理が厳しい抑圧的な社会になるとずっと述べてきた。特に日本はデフレ下で構造改革を進めたため、一気にそのような国になった。そのうち日本中監視カメラで埋め尽されるであろう。とんでもない世の中になったものであるが、人々の安全を守るにはこのような方法しかないのである。

構造改革派の人々は「改革を進めれば落ちこぼれる者が出るが、その人達にはちゃんとしたセーフティネットを用意する必要がある」と心にもないことを言う。「小利巧さん」の模範回答である。しかし日本社会にこれまで存在していたセーフティネットを破壊して来たのが、まさに構造改革なのである。


「建築確認」とはあくまでも「確認」である。建築に携わる者は間違ったことをしないということを前提に、建物の安全を「確認」する行為である。たしかに今回の事件では、設計図を見れば、偽装は簡単に分かったはずという意見がある。しかし設計図と出来上がったの建物が一緒という保証はない。それこそ建築確認機関の者は毎日建築現場を見に行かねば、設計図通りの建築がなされていることを確認したことにならないという話になる。

構造計算書プログラムの問題点も指摘されている。しかし意図的に現実にはない「壁」や「柱」を想定した入力がなされてしまった場合、それを見つけることは至難の技であろう。見つかっても「ケアレスミス」と言い逃れされそうである。しかし考えて見れば、全ての世の中の製品が完全に「安全」だと確認を受けて流通しているわけではない。「生産者は間違ったことはしない」という暗黙の了解で世の中は動いているのである。

「性悪説」を基本に据えた世界では、必要な法律も膨大なものになる。罰則も強化される。人々の行動は厳しい監視の元に置かれる。他人を信用しないというとても窮屈な世界である。当然コストも大きくなる。「安全」を金で買うということである。つまり軽々しく「性悪説」を前提にした社会改革を行うなんて言えないのである。


(私のコメント)
姉歯ショックやジェイコムショックは小泉総理の言う構造改革を進めていけば起こりうる事件であり、急ぎすぎて欠陥だらけの改革が歪となって現れてきている。改革自体は必要なのですが、十分な検討もされずに民営化や合理化を行なったためにシステムが機能しなくなって事件や事故となって現れてきたのだ。

姉歯ショックにしても自民党や公明党は早く幕引きをしたがっているが、自分が住んでいるマンションが欠陥かどうか分からないような状態になっては幕引きどころではないだろう。「民間にできる事は民間に」と小泉首相は言っているがそれは正しいスローガンなのだろうか。郵政の民営化も全てそれで押し切ってしまったが、国会で問題点が指摘された事が事件となっていずれ表面化するまで放置されるのだろうか。

昨日の株式日記でも阪神大震災の教訓が建築行政に活かされずに逆に確認業務が民間に丸投げされてしまった。ビル建設コストが安くなったと言う事で坪単価100万円するはずのものが最近では50万円で建てられていると聞いて私は疑念を持っていたのですが、姉歯ショックでその正体が始めて分かった。

建物の建築コストの半分は人件費ですが、姉歯物件に関しては鉄筋を半分にして工期を半分にしたのだから坪50万円でもマンションやホテルを建てることは可能だろう。鉄筋を組む事は機械化は出来ないから職人が組まなければなりませんが、鉄筋が半分なら工期も半分に出来て人件費も半分以下に出来る。しかしそれではとても耐震基準を満たす事はできない。

櫻井よしこ氏のコラムに書いてある通りに途中で現場サイドで設計に疑問が出されていましたが建築確認が通ったと言う事で押し切られてしまった。つまり専門家によるチェックが利かなくなってしまったのですが、図面や現場をみればわかるような偽装が見逃されて審査の意味がなくなっていた。民間に丸投げされて役人は無責任体制となり、事件が起きても処分される人はいない。

現在のような無責任体制にしてしまったのは行政改革と言う名の改革ですが、建設族の議員さんが業界に頼まれてしてしまったようですが、改革の名の下に改悪が行なわれて役人たちの無責任体制は拡大する一方だ。国会議員の無能と役人の無責任が日本をダメにしている原因であり、マスコミの無能と無責任がそれを拡大している。

「株式日記」では大蔵省の役人や日銀の役人たちがいかに政策を間違えてきたか指摘してきましたが、株価や土地の値段を回復させれば不況も不良債権の処理も出来る事を指摘してきましたが、税収不足も景気回復させれば自然増収でプライマリーバランスが取れるようになると主張しています。しかし財務省の役人はバカだからサラリーマン増税で景気回復の芽を摘もうとしている。

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