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12月13日―メディアを創る
日本の消費者を見誤った米国政府
米国産牛肉の輸入が2年ぶりに再開されるという。2年前と現状は何一つ変っていないのに、日本政府からしてみれば2年間も引き延ばしたのだから国民も諦めるだろうということだ。米国からしてみれば2年間も待ってやったのだから、いい加減にしろということだ。その間に何も変っていない。政府や専門家はなんら新しい科学的な立証を出来ずじまいのままだ。米国はといえば何一つまともな改善策をとっていない。はじめからとる気はないのだ。
しかし、しかしである。13日の朝日新聞に、極めて興味深い記事を見つけた。つまり米国産の牛肉を輸入したところで、そして吉野家などがそれを使って牛丼を再開したところで、消費者がそれを敬遠したらどうなるのか。売れなければ輸入再開をしたところで意味はない。消費者の口を強制的に開けさせることはできないのだ。
朝日新聞が10月末に行った世論調査によれば、再開されても食べたくないとする人が67%に達し1年前よりもむしろ増えているという。全米肉牛生産者協会の関係者は、「米国産の安全性を信頼している3割の人を対象に売り込みを図る」と強弁しているらしいが、食品業者としてはあるまじき発言である。こんなことを日本の食品業者がひと言でも言ったらどうなるか。米国は日本を見下しているのだ。米国政府は日本政府はいつも最後は譲歩すると内心せせら笑っている。 しかし彼らは日本の消費者を見くびったと後になってホゾを噛むことになるのではないか。
実はこの牛肉問題輸入再開問題に対する日米両政府の対応と消費者(国民)の対応の違いには、これからの日米関係を占う大きな問題が隠されているのだ。すなわち米国は、あるときは直接に圧力をかけて、そしてそれが日本国民の反発を招くと知って、使い勝手の良い政治家や官僚、御用学者、財界人などを利用して、日本を搾取してきた。しかし日本国民がそのことに気づき、みずから自己主張したらどうなるのか。
たとえば日本政府が勝手に決めた米軍基地の再編成にしても、住民が受け入れないといえばどうなるのか。もし住民が本気で反対すれば政府は住民を投獄したり、強制移転をさせようとするかも知れないが、もはやそんなことを国民が黙って許す時代ではない。政権は吹っ飛ぶことになる。
もし国民が郵貯や簡保に預けている350兆円の預貯金を、全部引き上げると言えばどうなるか。銀行に預けている資金をみんな引き上げるといえばどうなるか。自分の金は自分で管理、運用すると言って政府や銀行に勝手に使わせないようにすればどうなるか。米国の書いた日本金融搾取のシナリオはたちどころに崩壊する。それよりも郵貯、簡保にあるとされている国民の350兆円の資金の大半が、流用や米国債の購入でとっくに使われてなくなっていることに気づかされるかもしれない。取り付け騒ぎがパニックのように起きるかもしれない。
実はこの事が、彼らが一番恐れていることに違いない。真実がばれることだ。日本政府や米国は、国民が覚醒しないように必死になって情報操作をし、情報隠しを行い、国民を暗愚の状態に置こうとしてきた。たとえば米国産牛肉の輸入再開にしても、「牛丼が食べられるのを心待ちにしている」などという軽薄な市民の声を垂れ流す一方で、危ないと警鐘を乱打する人たちの言動をそれとわからせないように極力封じてきた。
すべてがそうである。国民が啓蒙、自立すれば権力者はたちどころに力を失う。歴史はすべて権力者の大衆操作とそれに抗う良識ある大衆の、絶え間ざるせめぎ合いなのである。
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