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一審無罪判決破棄、被告3人に罰金刑 立川ビラ配布訴訟
2005年12月09日11時18分
東京都立川市の防衛庁宿舎で、自衛隊のイラク派遣に反対するビラをまいて住居侵入罪に問われ、一審で無罪となった市民団体メンバー3人の控訴審判決が9日、東京高裁であった。中川武隆(たけたか)裁判長は、3人の行為は住居侵入罪にあたるとし、「ビラによる政治的意見の表明が保障されるとしても、宿舎管理者の意思に反して立ち入ってよいことにはならない」と述べて一審判決を破棄。3人を罰金刑とする逆転有罪判決を言い渡した。
一審・東京地裁八王子支部は「3人のビラ配布は憲法が保障する政治的表現活動のひとつ。民主主義社会の根幹を成すものとして、商業ビラより優越的な地位が認められている」と指摘。「住居侵入罪の構成要件には該当するが、刑事罰を科すほどの違法性はない」と判断していた。3人は最高裁に上告する方針。
罰金の額は、起訴事実となったビラまきが04年1月17日の1回だった大西章寛(のぶひろ)被告(32)が10万円、同年2月22日を加えた2回だった高田幸美被告(32)と大洞(おお・ぼら)俊之被告(48)がそれぞれ20万円。そのうえで未決勾留(こうりゅう)日数を1日5000円に換算して20日分(10万円)を差し引いた。これにより大西被告が支払う額はゼロとなる。検察側は全員に懲役6カ月を求刑していた。
判決は(1)管理者が宿舎に「関係者以外立ち入り禁止」の表示を出していたのに配布した(2)04年1月の配布時に住民に抗議を受けながら、さらに2月にビラまきをした――ことなどを挙げ、「立ち入りの仕方を相当とした一審判決は誤りで、被害が極めて軽微ともいえない」と判断。一審の「罰するほどの違法性はない」との考えは誤りだとして有罪と結論づけた。
自衛隊のイラク派遣をめぐって議論が衝突していた昨年初め、公安警察主導の捜査で逮捕・起訴に至ったこの事件で、3人の勾留期間は75日にわたった。弁護側は「憲法が保障する表現の自由の侵害」と批判。一審判決を覆して刑事罰を科すかどうか高裁の判断が注目されていた。
http://www.asahi.com/national/update/1209/TKY200512090171.html
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