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世界は「性悪説」の弱肉強食ジャングルである
http://www.chibalab.com/news_otoshiana/documents/051208.htm
■国交省検査は限定的 イーホームズ検査で見抜けず
マンションなどの耐震強度に関する構造計算書の偽造を見過ごした民間検査機関イーホームズ(東京都新宿区)に、国土交通省がほぼ毎年、定期的に立ち入り検査をしながら、同社の審査態勢の不備を指摘してこなかったことが明らかになった。帳簿の保管状況や検査員数の点検が中心で、建築確認の審査方法の中身は詳しく調べていなかった。こうした事態を受け、国交省は、民間検査機関への検査のあり方を見直す。
また、現行の建築確認制度では、書類審査ですべての偽造を見抜くのは困難として、欠陥建築物の被害者に対する補償の強化にも乗り出す。
国交省によると、民間検査機関への立ち入り検査は建築基準法に基づき、年1回程度で、「建築基準適合判定資格者」の資格を持った1級建築士の数や確認書類の保存状況、利害関係のある業者への検査の有無など、事務上の不備に関する点検が中心。構造計算書を個別に再計算することはなかった。
イーホームズに対しては、ほぼ毎年度末に実施。10月24日には抜き打ちの検査もしたが、書類の保管の不備について改善を指導しただけで、構造計算書の審査状況は調べなかった。今回の偽造問題発覚後に立ち入り検査をするまで、審査手続きの違反には気づかなかったという。(中略)
建物に欠陥があった場合に補償金が支払われる保険の売り主への加入義務などを軸に検討する。国交省幹部は「これまでの建築確認制度は性善説で運用してきた。今後は性悪説で制度全体を考える必要がある」と話している。
■偽造見過ごしのイーホームズ、担当者全員が天下り社員
千葉県市川市の建築設計事務所による構造計算書の偽造を見過ごした民間の検査機関イーホームズ(東京都新宿区)の審査担当者10人全員が、市役所などで建築確認業務に携わった公務員OBだったことが25日、国土交通省の調べでわかった。
国交省は24、25両日、同社への立ち入り検査をし、審査担当者に聞き取りをした。建築確認の審査で同社が計算書の偽造を見過ごしたマンションなどは、17日発表の20棟から6棟増えて計26棟にのぼり、担当者は10人いた。いずれも市役所や区役所の元職員で、公務員時代に役所の建築主事として建築確認業務を経験していた。99年からの業務の民間開放を受け、同社へ転職してきており、50〜60代が多かったという。
審査の際、10人は、国交省令で定められた文書が添付されていなかったり、各ページの仕様が通常と異なったりする点を見過ごし、耐震強度が基準を大幅に下回る建物に建築確認を出していた。
国交省の調べに、担当者らは「建築士が書類を作ったので、改ざんとは思えなかった」と話したという。(後略)
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(貼り付け終了)
■犯人探しゲームに乗せられてはいけない
毎日、マンション等の耐震強度偽装問題がTV等で騒がれていますが、なんだか意図的に核心に触れないように報道しているような感じがします。自民党の武部勤幹事長が「この問題がすべてあらわになれば、建築業界が大変なことになる」と発言して、例によって例のごとく正直すぎる故の批難を浴びている。
空から隕石が大量に落下して気候の大変動による氷河期をむかえ、地球上の恐竜たちが絶滅したように、いま大きなパラダイムの変化が、あらゆる場所を襲っている。今までの慣れた生存習慣がいろんな場所で綻び、通用しなくなってきている流れなのだ。施工業者、設計業者、検査機関、自治体、国交省、建築業者等が、お互いにもたれあい、ある意味で日本的な護送船団方式の談合システムが、ガラガラと音を立てて崩壊しつつある。
もちろん小泉・竹中コンビによる「構造改革」という名の意図的な「デフレ不況政策」が、建築業界を有無をいわせない形で締め上げ追い込んだ結果、弱肉強食のルール無用のパンドラの箱が開かれたのである。そんな流れの中で毎日登下校の子供たちが犠牲になり、先進国一の自殺者と、数多くのフリーターとニートが生れてしまう世の中になったのである。私たちはいま、光に背を向けている。
だとしたら、マスコミが視聴率を上げるための犯人探しゲームに乗せられてはいけない。魔女狩りのような劇場型の犯人探しゲームは、結局のところ、犯人を真実から隠すための煙幕にすぎないことに、私たちはそろそろ気づくべきかもしれない。犯人が誰かなのではなく、結局のところ、犯人はすべて私たちであり、自分なのである。
小泉・竹中コンビの「構造改革」を支持し、「郵政民営化」等の市場原理主義を支持したのは、他でもない私たち国民なのである。誰一人として責任をとらない風潮の社会にあって、責任を今こそ取るべきなのは、私たち一人一人なのである。精神の自立を崩壊させるための左翼リベラルのプロパガンダ、「生命は地球よりも重く、地球市民という空想的な理想主義」に日教組等の教育現場が埋没し、言葉だけ美しい観念的な平和論や平和憲法に私たちは依存してきた。
「小さな政府」「民営化」「自由競争」「市場経済」等のあたかも私たち消費者のためであるかのような美しい言説を、なんの意味もなく飛び交うマスコミの体制を受け入れてきた。主要メディアや御用学者のプロパガンダ言説を、その目に見えない「嘘つき病のウイルス」が蔓延している世の中の流れを、なんの疑いもなく私たちは受け入れてきた。
■「嘘つき病のウイルス」の蔓延
犯人探しはドラマの中の古畑任三郎に任せて、私たちは、視聴率を稼ぐための劇場型の犯人探しゲームから、この際に降りるべきである。そして異論はあるかもしれないが、すべては私たち国民の自己責任である、といった具合にあえて捉えて、発想転換すべきである。そういう意味では今こそチャンスなのである。そんな風に私たちが自覚すれば、アメリカから流行してきたグローバルな『嘘つき病』のウイルスに立ち向かうことも可能となる。
戦後生まれの私たちは、皆一緒に仲良くゴールしましょう、という日教組の美しいウソを教えられ信じてきた。それらの美しいリベラルなセンスを身に着けることで、日本民族の尊厳と自立心が奪われ、いつしか私たちは柵の中に囲い込まれてきた。理想主義の観念に包まれた『性善説』を、お人よしの私たちは、疑いもなく受け入れてしまった。
例えば、インターネットの世界で考えると分かりやすいのだが、私たちはファイアウオールもウイルスソフトもない世界で、果たしてまともな活動を持続していけるだろうか。とてもじゃないけど、『性善説』を信じていたら、とんでもないことになってしまうのがすぐ理解できる。基本的な常識として、私たちは最悪の場合を想定して「防御体制」を整えて準備を行い、なおかつ未来を信じて、楽観的に行動しなければならない。つまり、そういうことなのだ。
私たちは、敗戦後のリベラルでグローバルな「素敵な大嘘」に、いとも簡単に騙されてきたのである。戦争というビジネスに一度でも負けた国は、アメリカ南部の黒人奴隷のように、2度と占領軍に逆らってはならない。欧米の得意とする侵略戦争はいっこうに問題ないのだが、侵略戦争で敗北した過去を持つ弱い立場の「我が日本」は、2度と占領軍に逆らってはならず、もちろん「国を守る戦争」でさえも、その教訓を踏まえ「反省」して、2度と戦争をしてはならない。
■スイスの危機管理マニュアル『民間防衛』という本
その流れが戦後のマッカーサー平和憲法なのであり、丸腰憲法なのである。世界でもっとも平和愛好国で有名なスイスでは国民が「皆兵」であり、万一に備えて、スイスの国民が核シェルターの中で数週間生活できるよう、準備がなされている。そしてスイス政府により、各家庭に一冊づつ配られた、あらゆる危険から身を守る危機管理マニュアル『民間防衛』という本のまえがきには、こんな風なことが書かれている。
(貼り付け開始)
「国土の防衛は、わがスイスに昔から伝わっている伝統であり、わが連邦の存在そのものにかかわるものです。そのため、武器をとり得るすべての国民によって組織され、近代戦用に装備された強力な軍のみが、侵略者の意図をくじき得るのであり、これによって、我われにとってもっとも大きな財産である自由と独立が保障されるのです。(中略)
民間防衛は、まず意識に目ざめることからはじまります。われわれは生き抜くことを望むのかどうか、われわれは、財産の基本たる自由と独立を守ることを望むのかどうか――国土の防衛は、もはや軍にだけ頼るわけにはいきません。今からすぐにその準備をせねばなりません。われわれは、老若男女を問わず、この本と関係があるのです。
この本は、警告し、相談にのり、教育し、奨励します。私どもは、この本が国民に安心を与えることができることを望んでいます。 スイス連邦法務警察長官」
(貼り付け終了)
■恐竜絶滅の後に、ついに哺乳類が誕生
隕石の落下による氷河期の到来と恐竜絶滅の後に、ついに哺乳類が誕生した流れのように、いま極東アジアでもパラダイムの変化が起きつつある。とりあえずアメリカの軍隊によって、日本の安全が、中国やロシアや北朝鮮等の核ミサイルの脅威から守られてきた。イラク民主化戦略の長期化等と戦費の予定外の拡大で、世界的な米軍再編が起こっている。つまり日本の安全は、日本自らの手で守らなければならない時期が刻々と近づいてきているのだ。
このことは以前のコラムで何度も触れてきた。できれば米軍再編と憲法改正の流れに乗って、日本は「核兵器」をアメリカから購入することを提案したい。もしイラクやアフガンニスタンに核兵器があったなら、絶対にアメリカは「先制攻撃」をかけることはなかった、と思うからだ。
つまり、核による「相互確証破壊」によって、好むと好まざるにかかわらず「平和」が維持されるからである。国家の安全保障の基本は、「性悪説」に基づいて準備されなければならない。もちろん戦後に於いて左翼親中派の「反戦平和」が有効に作動していたのは、その理想主義の抽象的な観念によってではなく、駐留米軍の「最新兵器」によって守られていたのだ。もしかしたら小泉首相は、目に見えない薮の中で、「核兵器」の保有計画をアメリカと交渉しているかもしれない。
また今回のマンション耐震強度偽造問題で、偽造の秘密を知る森田設計事務所の社長が、何故かタイミングよく海の底深く消えてしまったように、ヒューザーがらみで、喋りすぎる姉歯氏も、危険なタイトロープから、闇の手によって落下させられる流れにならないとも限らない。
やれやれ
《主な参考文献および記事》
(本記事をまとめるにあたり、次のような文献および記事を参照しました。ここに、それらを列記して、著者に感謝と敬意を表すると共に、読者の皆様の理解の手助けになることを願います。)
★民間防衛 スイス政府編 (原書房 2005)
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