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麻生外相来県・理解得られるのは県外移設 「琉球新報」11/26 社説
麻生太郎外相が就任後初めて来県し25日、普天間飛行場の移設先として日米が合意したキャンプ・シュワブ沿岸を視察するとともに、県庁で稲嶺恵一知事と会談した。しかし、互いがこれまでの主張を伝え合うだけで、進展はなかった。地元の頭越しになされた日米合意への不信感は強く、稲嶺知事の拒否の決意は固い。政府は、関係閣僚らを何度も地元に派遣して拒否反応を和らげようとしているのかもしれないが、それだけで解決の糸口が見えてくるとは思えない。
麻生外相は知事との会談で「地元の気持ちを尊重しつつ、沖縄と政府、いわゆる国防の話とうまくバランスがとれるかが非常に大事だ」と述べた。いかにも地元に配慮している姿勢を見せているようだが、県民からすれば「地元の気持ちの尊重」より、米国にばかり顔を向けているように見えてならない。
何度も指摘するが、政府は合意過程において地元を無視した。さらに最近では、「中間報告」という表現の危うさまで露呈している。トーマス・ライク在沖米総領事は「中間報告という表現がどこから出てきたのか分からない。2国間で決めた合意だ」と述べた。この発言は、沿岸案の撤回を求める県民の強い要求は断たれたと宣言しているに等しい。
合意過程で無視され、「中間報告」と言われ続けていたのに実質「最終報告」であった。しかも、「抑止力維持」という表現も「抑止力の向上」(ケビン・メア駐日米大使館安全保障部長)に変わった。日本政府はどこまで国民、県民を欺けば気がすむのだろうか。
麻生外相は、沖縄の何を見て、どうしようとしているのか。県民からすれば「バランス」という言葉は、「国防のために命の危険はあるが、我慢してほしい」と言われているようなものだ。
アリバイづくり的な来県は、県民に見透かされる。回数を重ねても、現状の改善策は見いだせないだろう。そうではないと言うなら、小泉首相に沖縄の状況を率直に伝えて、打開策を検討してほしい。
ライク在沖米総領事は「周囲に8万人が住む普天間基地を人口わずか2000人弱の所に移せる」と述べたが、日本政府もそれが本音ではないのか。それこそ地元無視も甚だしい。
県民世論調査で明らかになったが、9割の県民は沿岸案を支持していない。これを強引に推し進めれば、県民の反発は今の比ではないだろう。
もはや打開策は県外移設しかない。小さな県土の中で基地をたらい回しにしても根本的な解決にはならないのは明らか。政府は県外移設を真剣に検討すべきである。
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