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規制改革会議が答申/事業分割に依然と執着
日本農業新聞 論説 [2005年12月22日付]
政府の規制改革・民間開放推進会議が21日、最終答申した。焦点の一つになっていたJA事業分割については具体的施策に盛り込まれず、見送られた。しかし、同会議はこの問題を来年度も引き続いて審議するとしており、警戒が必要だ。規制改革の名の下にJAの組織を弱体化させる理不尽な動きに対しては、今後ともしっかり監視していきたい。
答申は、「問題意識」と「具体的施策」の2部構成になっており、具体的施策については来年3月の規制改革・民間開放推進3カ年計画に反映させる。JAにかかわる部分の具体的施策では、経済事業改革の推進、部門別損益の開示促進、不公正取引への対応強化、JA全中監査の第三者性の強化など現実的な改革方向が示された。7月の中間とりまとめ案にあった1.経済・信用・共済の分離 2.全中以外の外部監査の導入 3.独占禁止法の適用除外の見直し――などについては、農水省や自民党の反対、JAグループの強い働き掛けなどによって見送られた。
事業分離に関連して「部門別損益の開示の促進」が明記された。JAグループは、2003年度から部門別損益計算書を総会に提出、区分経理を徹底しており、今後とも積極的に情報開示に取り組まなければならない。
同会議は答申の問題意識の中で、「信用・共済事業と経済事業の兼営が認められていることが、他の業者との競争の阻害、農協自体の合理化や効率化を遅らせる」とし、事業分割の必要性を依然として強調。今後の扱いについて「見送るのでなく、次にどう埋めるかというプロセスがある」(宮内義彦議長)と引き続き検討する意向を明らかにしている。
JAの事業は、農産物販売や生産資材購入などが信用事業と有機的に結び付いている。事業分割論はJAの実態を知らない暴論といえる。JAは農家だけでなく、地域住民のためにさまざまな事業を実施。各事業がつながって総合的なメリットを発揮しており、その事業を分割することは、総合JAの存在を否定するものである。
もちろん、今後は信用・共済部門の収益が低下して両部門に依存した営農・経済事業の展開が難しくなることが予想され、JAグループ挙げて経済事業改革に取り組んでいる。これは信用・共済部門の分離とは別問題だ。
また、同会議で「郵政3事業と農協はうり2つ」(八代尚宏総括主査)と発言があったが、JAは郵便局と違い民間団体だ。JAは農家の相互扶助を目的として組合員が求めるサービスを提供する組織であり、組織のあり方は、組合員が決めるものである。
JAグループは今後も、目に見える事業改革に果敢に挑戦し、襟を正して組合員のための事業を進めることが重要である。
http://www.nougyou-shimbun.ne.jp/column/0512/22.html
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関連記事:日本農業新聞12月22日トップニュース
規制改革会議最終答申/JA事業分割見送り 来年度も検討継続
政府の規制改革・民間開放推進会議は21日、農業はじめ通信・医療など幅広い分野の改革案を小泉純一郎首相に最終答申した。同会議がこれまで主張し、農業界から批判が出ていた農協(JA)事業の分割案や、一般株式会社を含めた農地所有の自由化案は答申に盛り込まなかった。ただし、同会議は来年度も農地・JA案件を継続的に検討していく方針だ。政府は22日、最終答申の内容を踏まえ閣議決定する。
答申は、事前の協議で関係省庁が合意し、閣議決定を経て今後の実行が求められる「具体的施策」と、同会議の独自の主張を記した「問題意識」で構成。農地関連部分の「具体的施策」は、“農業版構造改革”で2007年度から始まる品目横断的な経営安定対策(日本型直接支払い)の具体化や、農業生産法人制度の周知徹底を要望するにとどめて、農地の規制緩和提案はしなかった。
JA改革部分で示したのは、経済事業改革の推進、経営情報の開示徹底や不公正取引への対応強化などで、JA改革の一層の推進、不正防止対策を求める内容となった。・・・
http://www.nougyou-shimbun.ne.jp/news/index1.html
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