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2005.11.9(その2)
2005年森田実政治日誌[433]
『世界の偉人たちが贈る 日本賛辞の至言33撰』の著者・波田野毅さんからの“勇気が出る”手紙(11月8日)
「朋遠方より来たるあり、亦楽しからずや」(孔子)
[波田野さんから手紙をいただきました。感動しました。波田野さんの了解をいただきましたので、以下、そのまま掲載します――森田]
《謹啓 私は『世界の偉人たちが贈る 日本賛辞の至言33撰』を著した波田野毅と申します。以前ホームページにて何回か言及いただいておりました。そしてまたこの数日、先生のホームページにて、私と拙著のことを紹介していただきました。感激いたしております。先生のご眼識にはいつも感服いたしている次第です。また、様々な本の言葉を引用されていて、理解しやすいと同時に読書量とその知識に驚くばかりです。
「憂国の士」とまで表現いただきました。確かに私は正直、日本の将来を憂いています。日本の舵取りと日本国内の問題がとても心配です。
日本人は10年前よりよくなっているか、30年前と比べてどうか、50年、100年前……。こう見たときに、特に近年は悪化傾向著しいと言わざるを得ません。犯罪は多発化、凶悪化、低年齢化、高年齢化しています。日本の内と外の問題を対処しなければ、さらに日本はあらゆる面で落ちていくと考えます。10年後、30年後、50年後の日本を考えるだに怖ろしく哀しい。
外なる問題は様々ありましょうが、一つはやはりアメリカの問題です。アメリカから毎年突きつけられる「年次改革要望書」というアメリカのお達しを、唯々諾々と遵守するという有様は全く日本の害悪となっています。
拙著で取り上げたマハティールはこういいます。「グローバリゼーションという『みなに公平なシステム』は、実は、アメリカにもっとも都合の良いシステムである」「日本はバブル崩壊によって溺れかけ、グローバリゼーションという藁をつかんだのだ」「国境の無い自由な市場の開放が奨励された。これを見て一瞬それが非常に公正で公平なシステムだという感覚を持ったが、実はそうではなかった。公平だったのは競技場が一緒であるということだけで、競技に参加する選手の質があまりにも違いすぎて、走らなくとも、最初から勝負はついている」「競争できないのは理解するが、競争はうけいれるべきであるというのが彼らの主張である」「アメリカ人が導入して利点も欠点も知り尽くしているシステムであり、日本人が同じシステムを導入しても初めから同じ土俵で勝負できるわけがなかろう」――このように述べ、アメリカ追従路線に大きな警鐘を鳴らします。アメリカの理非を毅然としてわきまえる事が必要です。
さらにマハティールが言うには、「礼儀正しい日本人社会を見てきた一個人として、現在の日本社会の乱れは残念であるし、個人的には茶髪の日本人を見るのはつらい。アメリカナイズされた日本は、もはや日本ではない」。
これは、アメリカ問題と同時に、日本の内的な問題であります。この点私は教育が大変大事であると考えます。マハティールも教育の重要性を説き、特に「教育で最も重要なことのひとつがしつけである」と言いきります。
教育においては、家庭・地域・学校における知育・徳育が重要と考えます。しかし今や地域の教育はすでに崩壊。家庭教育はどうか。
アインシュタインはこう言っています。
「ドイツでの教育は、個人が生存競争に勝つためのもので、極端な個人主義となり、あたり構わぬ闘争が行われ、働く目的は金と享楽の追求のみとなった。家族の絆はゆるみ、芸術や道徳の深さは生活から離れている。激しい生存競争によって共存の安らぎは奪われ、唯物主義の考え方が支配的になり、人々の心を孤独にしている。日本の個人主義はごく僅かで、法的にも個人主義を保護する立場をとっていない。しかし家族の絆はたいへん固い。日本人のすばらしさは、きちんとした躾や心のやさしさにある」
日本の家族制度を褒め称えています。しかし今やその家族制もなくなりました。大家族制がなくなり躾教育など家庭内の教育が大変おろそかになってきています。ではそれに代わるものを今まで日本人は何かしてきたか、見つけたか。ここらへんのツケが現在きているように思えます。もう一度、アインシュタインの言葉を見てみましょう。最初の「ドイツ」のところを「日本」として前半を読んでみても、うなずいてしまいそうです。アインシュタインが批判するドイツ的欧米的状況に日本はなってきています。となればマハティール的に言えば、「もはや日本ではない」ということになりましょう。
長くなりました。
みな目指すところは一緒のはずと思います。やり方はいろいろありましょう。私は私なりに上記のように、「世界の偉人の日本賛辞の言葉」による手法によって、日本の危機を救う僅かながらでも力になりたいと思っています。敬白
P.S 私は生まれも育ちも東京ですが、九州に16年おりました。原日本人的九州人が大好きです。素朴で質素な九州人は日本人が忘れそうな魂を持っています。しかし贅沢思考を取り入れたら日本は衰弱していくことになりましょう。このようなものが失われないように努力する必要があると考えています。そんな九州いたことをも言及してくれている拙著への書評が、2005.11.6(日)の熊本日日新聞に載りました。添付しますのでご参照下さい。
〈「日本賛辞の至言33撰」 波田野毅著
「四十八時間後にイラン上空を飛ぶ航空機はすべて打ち落とす」―。一九八五(昭和六十)年のイラン・イラク戦争で突然、サダム・フセイン大統領は宣言。日本政府の邦人救出は間に合わない。リミット一時間前、残された日本人をある国の航空機が乗せ飛び立った。
百年前、和歌山沖でトルコの軍艦エルトゥールル号が座礁、救出された六十九人を日本政府から送り届けられたトルコ政府の恩返し≠セった。
「エルトゥールル号座礁事件は教科書にも掲載され、トルコでは知らない者はない」。当時の駐日トルコ大使ネジャッティ・ウトカン氏はそう説明。危機を顧みない日本人救出劇にも、逆に日本の誠実さを賛美した。 このほか、アインシュタイン、ゴッホ、ザビエルら日本を愛した世界の偉人三十三人の言葉を、興味深いエピソードと詳細なデータを交えて紹介。
著者は熊本市で長年、生活。熊本で知ったラフカディオ・ハーンの言葉も収められている。日本人が知らない、日本人が忘れている日本の素晴らしさに気付かせてくれる。読むほどに元気が出る一冊だ。(ごま書房・一二六〇円)〉》
[波田野さん、お手紙ありがとうございました。また、この手紙を私のHPに掲載することを了解していただき感謝します。益々のご活躍を祈ります――森田]
http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/
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