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11月8日―メディアを創る
憲法9条の改正には曖昧さを残すな
このところ産経新聞の「正論」に関する言及ばかりで恐縮だが、批判ばかりしている私でも、賛同できる意見には素直に賛同するのだということを示す意味から、今回も産経新聞「正論」への言及から始めることにする。
11月8日の正論では、鳥取環境大学の名誉学長である加藤尚武氏が、「9条の条文改正は曖昧さを残すな」と次のように書いていた。
「自民党が新憲法の草案を発表した。自民党案では現行憲法9条に関して、前半の『国権の発動たる戦争と武力による威嚇または武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する』という部分がそのまま残されていて、後半の『陸海空軍その他の戦力はこれを保持しない。国の交戦権は、これを認めない』が削除されている。そして自衛軍の保持という条項が付け加わっている・・・
・・・しかし(自衛権の全面放棄か限定的放棄かについて)どちらが正しい解釈であるかが、長年、争われてきたのだから、憲法の条文を改正する以上は、曖昧さを除いて、解釈論争が起こらないような明確な文章に変えるべきで、従来の解釈の一つをそのまま押し付けるという態度では、憲法改正の意味が成り立たない・・・」
まったくその通りである。加藤氏はさらに続ける。
「・・・自民党案では、『わが国の平和と独立並びに国および国民の安全を確保するために、自衛軍を保持する』と書かれていて、先制攻撃が認められているのかどうかがまったく分からないようになっている・・・もしも、日本が自己防衛権は保持するが、『最後まで平和的な解決方法の努力を放棄してはならない以上、先制攻撃権は持たない』と宣言するのであれば、『先制攻撃権を持つと主張している国との間で、軍事同盟を結ぶ事はできない』と憲法に明記すべきである・・・憲法の条文の解釈は、国会で過半数を占める与党であれば、自分に都合のいい解釈を国民に押し付けることができる・・・だからこそ、そういう不正な解釈の変更の余地が無いような明確な条文を作成しなくてはならない」
加藤氏は「解釈の余地の無い明確な条文案」について、自らの案をここでは明らかにしていない。「正論」の執筆者である加藤氏のことであるから、おそらく憲法9条改正に関する彼の考えは私のそれとは異なるものであるに違いない。
しかし彼が繰り返して言っている、次の言葉、すなわち、「解釈論争を引き起こすような曖昧な改正では憲法改正の意味がない、国会で過半数を占める政権政党が自分に都合のいい解釈を押し付ける余地の残る憲法改正は行うべきではない」という考えにはもろ手をあげて賛同したい。
思うに自民党案なるものは、日本を「軍隊を持った、戦争のできる普通の国」にしたいのだけれどそれを憲法改正で明文化するとさすがに国民の反発を招くおそれがある、だからいつまでたっても曖昧な改正案から抜け出せないのだ。
このことはまた、別の配慮から民主党案についても言える。民主党は党の分裂を避ける為に、どうしても肝心なところを曖昧にせざるを得ないのだ。そして共産党や社民党は、いったん条文改正に手をつけることを認めれば、数で押し切られて改悪されることが明らかであるから、一字一句変えてはならないと「護憲」を叫び続けるのである。
私はこう思う。いかなる国の憲法もその国の歴史的成り立ちと無関係ではありえない。そして日本国憲法9条は、あらゆる意味で米国との同盟関係をどう捉えるかで全てが決まるのである。
急速な勢いで米軍再編に組み込まれようとしている今日の日本にあって、改憲の有無に関わらず憲法9条は、この新しい日米軍事同盟を認めるかどうかの選択に明確な答えを示さない限り意味はない。
いやしくも改正案を本気で論議する気があるのなら、集団的自衛権を明文化し戦争国家米国との軍事同盟関係を是とするか、それとも平和国家日本はいかなる軍事同盟をも認めず専守防衛に徹する(従っていかなる名目であっても自衛隊は海外に送らない)ことを国是とするか、を明文化して選択する、そのような論議でなければならないのだ。そうすることによってまた、真の政界大編成が起きることになる。
細木数子の政治的発言を放置しておいてよいのか
占い師の細木数子の政治的発言は目に余るものがある。
占いをとやかく言うつもりはない。個人的には占いに頼って生きる生き方はしたくないと思うが、しかし人間は弱いものである。良いと言われると喜び、勇気付けられる反面、悪いと言われると気にかかる、落ち込む。出来れば悪いと言われることは避けようとする。
だからこそ、このような人間の弱い心理をダシにして金儲けをする細木数子は卑劣感を覚えるのだ。それでも、細木数子の占いがバラエテイ番組の一つとしてとどまっている限りまだ許せる。しかしそれが国民の政治的判断に影響を与えるような巧妙に意図された発言であれば話は別だ。
9.11の総選挙の時、「自民党に投票しないと罰が当たる」などという発言をしていたと報じられたことがあった。これは公職選挙法違反ではないのか。仮に現行法の条文にそれを罰する規定がないとしても、有権者とりわけ確固たる政治的意見を持たない多くのノンポリ有権者に与える影響力は計り知れないと思う。公正な選挙の観点から由々しい問題をはらんでいると思う。自民党が圧勝したから腹立ち紛れに言っているのではない。どう考えても占い師細木数子の発言は多くの有権者の投票行動に影響を与えたと思うのである。
その細木が最近の雑誌で小泉改造内閣の未来を予言していた。小泉チルドレンは禍を招くだとか、小泉首相の後継者と目されている連中は、大殺界、中殺界、小殺界などでうまくいかないなどなど、そして挙句の果てに小泉首相だけが幸運、強運であり、小泉首相の続投が日本にとって一番よいと言い出す始末である。
このあからさまな小泉首相支援は一体何であろう。そもそも細木は歴代政治家の指南係であった故安岡正篤の女であったらしい。それもあって保守政治家と裏でつながっているのかもしれない。その人物が、巷間もてはやされている占い師の身分を利用して、国民の気づかないところで世論を操作しているとしたら由々しいことである。私は彼女の奇怪な風体とともに、その異様な小泉擁護発言を注視して行こうと思う。
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