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いやな予感がする拉致問題の行方
拉致問題に関する日本政府の対応ほど不透明なものは無い。確たる情報を持ち合わせているわけではないが、私には、今、日本と北朝鮮の間でものすごい勢いで幕引きの取引がなされているような気がしてならない。
すなわち北朝鮮は小泉首相の在任中に何とか経済援助を手に入れようとしている。だからこそ過去の清算を殊更に前面に出してきているのだ。一方の日本側は、任期の限られた小泉首相の面子をかけて、なんとか拉致問題を一歩でも前進させたいと思っている。その一歩前進というのが曲者だ。全員の生還を実現するまで譲らないと言うのでは決して無い。拉致不明者が生きて帰ってこなくても、何らかの新たな北朝鮮の譲歩を引き出せることが出来れば、それを口実に一気に国交正常化の道筋をつけたいということだ。少しぐらいおかしい妥協案でも、なんといっても人気者である小泉首相のすることだ、国民がそれを許すに違いない、そういう計算が伝わってくる。それに過去の清算、国交正常化を行うのであるから北朝鮮異弱い左翼の連中も批判できないであろう。そんな声が聞こえてきそうだ。
考えて見れば皮肉なことだ。靖国参拝にこだわり、日本の過去の戦争責任にもっとも無神経な小泉首相の手で日朝国交正常化がなされるとは。よりによって最悪の北朝鮮独裁者、金正日の北朝鮮に巨額の援助が供与されるとは。国交正常化を進める資格の無い二人の権力者が、奇妙に意気投合し、国交正常化という歴史的偉業をあっさり行う、これはもうブラックユーモアの世界だ。
気の毒なのは、肉親が無事に帰ってくるかもしれないというかすかな希望を持たせ続けられてきた拉致家族の方々だ。ここまで人の気持ちをもてあそんできて、最後は、「あらゆる手を尽くしたけれど生きて生還する可能性がなくなったことが確認された。お気の毒だが国交正常化という国益のために、そろそろこのあたりであきらめて欲しい」と日本政府から引導を渡される事になるとしたら・・・そして小泉首相であればそれをやりかねない。
連日日朝交渉再開とメディアは騒いでいる。しかし一体どんな交渉が行われているのか追究しようとしない。外務省の一方的なブリーフィングを画一的に流すだけだ。しかしよく考えて見れば誰もが気づくはずだ。「拉致問題は解決済みである」と繰り返す北朝鮮側と何時間も、何日も、どんな話をするというのか。拉致不明者を帰せと迫るだけなら、一時間もあれば十分ではないのか。まさか北朝鮮側と結託してシナリオ作りをしているのではないだろうな。
かつて拉致家族問題を担当していた中山参与が大使時代に遭遇したキルギスの人質事件についてその内情を本にしたという。北朝鮮の拉致問題についても情報を公開しないのかと質問されて、生きている限り喋らないと答えたそうだ。何を隠そうとしているのか。
いやな予感がする。だからこそ私は拉致問題に関する小泉首相と外務省の言動を、今まで以上に細心の注意を持って見つめて行きたい。
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