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沈黙、握手も片手 表情こわばる北原長官
打ち解けない会話、重苦しい沈黙…。31日午前、県庁で顔を合わせた稲嶺恵一知事と北原巌男防衛施設庁長官。両者の会談は冒頭、重苦しい雰囲気が漂った。米軍普天間飛行場の名護市辺野古沿岸部移設に理解を求める北原長官に「反対」の意思を伝える決意を固めた稲嶺知事は口を真一文字に結び、険しい表情。前日の30日には雨の中、県民5千人が結集し、知事の毅然(きぜん)とした対応を求めた県民集会が開かれたばかり。予定された40分を30分余りオーバーし、1時間13分間の会談を終えた北原長官は「知事から大変厳しい指摘があった」と記者団に四度繰り返し、こわばった表情を浮かべた。
北原長官が県庁を訪れたのは午前10時すぎ。大勢の報道陣が見守る中、北原長官は一礼して防衛庁の徳地秀士審議官、岡真臣防衛政策課企画官、西正典那覇防衛施設局長ら8人の部下を伴って知事応接室に入った。牧野浩隆副知事が入室して「どうぞお座りください」と促されるまで起立したまま。
しばらくして「どうも」と言いながら入室した稲嶺恵一知事に、北原長官は頭を深々と下げてあいさつ。北原長官が両手で握手を求めたが、稲嶺知事は片手で応じるなど重苦しい雰囲気が漂った。
しばらく沈黙した後、稲嶺知事が「きょうで(長官就任)何日目ですか」と問い掛けると、「8月8日から2カ月です」と北原長官。「(大野防衛)大臣はお帰りになったのか?」と、ワシントンで行われた日米安全保障協議委員会のことを聞かれると、「きのう夕方一緒に帰りました」と返した。
2人とも会話は交わすものの、稲嶺知事は目を合わさずに、表情は硬いまま。稲嶺知事は27日に、西那覇防衛施設局長が来訪した時と同じように、落ち着かない様子で左足を小刻みに揺らしていた。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-8069-storytopic-3.html
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