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(回答先: 自民新憲法:戦争放棄の条文維持、自衛軍の保持明記 [毎日新聞] 投稿者 あっしら 日時 2005 年 10 月 29 日 03:47:05)
「自衛軍」の海外派遣に道を開き、「国や社会を愛情を持って自ら支え守る責務」が国民に課せられる−−。28日、自民党が決定した新憲法草案。戦争を放棄した9条を改正し、国民の権利に「責任と義務が伴う」ことを明記した。民主党の「憲法提言」も近く明らかになる予定で、改憲が現実味を帯びてきた。自民党草案について、さまざまな立場の意見を聞いた。【青島顕】
◇「戦争放棄」の文字まばゆく
「戦争放棄」。白い紙に書かれた文字がまばゆく見えた。戦時中に少女時代を過ごした大阪府箕面市の服飾デザイナー、森南海子さん(72)は憲法施行直後、女学校の授業で条文を写した日の感動を忘れない。
旅の途中、偶然「千人針」に出合い、30年近く収集を続ける。兵士の無事を祈り、1000人の女性が1針ずつ縫った布の持ち主の多くは今、80歳を超える。社会から戦争の記憶が薄れている。
「憲法は揺るぎないもの。現実に合わせて作り直すことはない。むしろ現実を改めなければならないのではないか」。9条改正に強く反対する。草案で気になるのは国への愛情などを「国民の責務」とした点だ。「天皇陛下のために死ねというのを思い出すし、愛国心は押し付けられるものではない。恐怖を覚えます」
◇「法治国家なら、守ることのできる合理的な憲法を」
「日本では憲法が守られていない。法治国家なら、守ることのできる合理的な憲法に変えるべきだ」。40年近く日本に住む元南ドイツ新聞特派員、ゲプハルト・ヒールシャーさん(69)=東京都杉並区=の持論だ。
9条改正に賛成だ。「条文は美しいが、解釈がどんどん拡大され、実際には守られていない。恥ずかしいとさえ思う」。自衛隊は国防のためと明記し、国連の要請と国会の承認を条件に集団的自衛権の行使も認めるべきだと考える。自民党草案にある「国民の責任と義務」の明記にも賛成する。「手続きがある以上、憲法は改正されることが前提だ。まず職場での男女の待遇差別、1票の格差解消など、誰もが必要と考えることから変えてみたらどうか」。母国ドイツは戦後、51回の憲法改正を経験しているという。
◇「自衛軍の明記を評価」
20年以上にわたり、憲法改正論の理論的支柱として9条改正を主張してきた慶応大教授の小林節さん(56)は、今回の自民党草案について、基本的には良くできているとみる。「自衛戦争と国際貢献のために軍事力を行使することはありうる。9条2項を変えて『自衛軍』を明記したことは評価できる」と話す。
一方で「憲法は国民を幸福にするために、国民の権利を擁護し、権力者に歯止めをかけるものだ。これまでの自民党の議論の中で顕在化した愛国心や家族を守る義務を国民に押しつけ、『表現の自由』の否定につながる憲法案は、明治憲法の復活を想起させる」と語る。さらに「そのような主張は自民党の中に根強く、実際の改憲までに、いつそれがまた出て来るか、注意を怠ってはならない」と警鐘を鳴らす。
毎日新聞 2005年10月28日 22時01分 (最終更新時間 10月28日 22時15分)
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20051029k0000m040121000c.html
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