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埋没する民主 地道に始めるしかない
「東京新聞」10/25 社説
総選挙で圧勝した自民党の勢いが続いている。そんな印象の強いいくつかの地域版大型選挙であった。民主党の埋没感が否めない。このまま存在意義が薄れていくなら二大政党など虚構になる。
「要は勝つか負けるかでしょう」と、小泉純一郎首相は語った。二十三日に投開票された参院神奈川選挙区補選について、先の総選挙で自民党を勝たせた無党派の票にも、支持の陰りがみえることを記者団に問われてそう答えた。
首相の言葉は強がりではない。自ら擁立した川口順子氏は公明党の推薦も得て、民主党の公募候補に四十万票に迫る大差をつけた。民主候補に共産党候補の獲得票を足しても、川口氏が上回っているのだから。
投票率は三人に一人にも及ばなかったが、それは民主の言い訳にならない。欠員分はもともと同党の議席で、世間に代表就任を好意的に受け止められたはずの前原誠司氏が、九回も応援に入った末の負けなのだ。
同じ日に神奈川で投票された川崎や鎌倉の市長選で民主は、自民と相乗りして現職候補を勝たせている。神戸の市長選も同様であった。
有権者は戸惑ったことだろう。川崎と神戸の両市長選では、共産の推す候補が健闘した。神戸は地元紙の出口調査によれば、ふだん民主を支持する票のほぼ半数が、相乗り批判の候補へ逃げている。
あらゆる選挙で相乗りの選択を忌避することもあるまいが、民主の地力が試された神奈川の場合、補選に影響しなかったかどうか。精査しておく必要があろう。
民主にとってより深刻であったのは、宮城県知事選の結果だろう。改革派知事で知られた浅野史郎氏の退陣表明を受けた任期満了選挙で、自衛隊制服組出身の自民候補に民主の候補は善戦しながらも敗れた。
無党派の支持を背景に三期務めた浅野氏が後継指名した、旧自治省出身で県の総務部長であった人を民主は推した。人柄や識見はともかく、「官」の候補選択は妥当だったか。官から民へ、を唱える自民には、格好の攻撃材料となっていた。
世間が何を求めているか、何をすべきで、何をすべきでないか。そんな時代の空気を読めないで、敵失を待っているだけなら、風向きを変えるのは難しい。出直し策の再検討を求める。
総選挙惨敗で党代表を辞した岡田克也氏は在任中、都道府県すべてに足を運んで根っこづくりに努めた。候補を選ぶ眼から選挙戦略まで、地道に始めなければならない。改革競争も結構だが、足腰を鍛えないでは「万年野党」色が定着してしまう。
http://www.tokyo-np.co.jp/sha/
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