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転成仁語 10月23日(日)
http://sp.mt.tama.hosei.ac.jp/users/igajin/home2.htm
【靖国参拝という愚行の帰結は?】
阪神タイガースはどうなっちゃたんでしょうか。打てない、抑えられない、エラーはするという三拍子揃った不振で、ロッテに10対0で連敗してしまいました。
長い間、実戦から離れていただけでなく、その間に村上ファンドによる株の取得と上場要求など球団をめぐるゴタゴタがあり、野球に集中できないのかもしれません。明後日からは甲子園に戻ります。本拠地で、本来の野球を取り戻して欲しいものです。
ところで、首相靖国神社参拝問題について、その後も波紋が広がり続けています。米下院のハイド外交委員長(共和党)が、「日本政府関係者らが靖国神社に参拝を続けていることを遺憾に思う」という書簡を駐米日本大使に送りました。
靖国参拝への批判は、中国や韓国だけでなく、アメリカにも波及してきているということになります。ハイド氏は、「日米両国にとって利益にならない」として、参拝を批判しているといいます。
米下院は、7月に東京裁判の判決を確認する決議案を可決していますが、ハイド氏はこれを主導した一人でした。これらの決議も日本大使への書簡も、小泉首相が靖国神社を参拝しなければ、必要のなかったものです。
靖国参拝については、東條英機首相らのA級戦犯の合祀が問題とされます。それが分祀されれば、問題が解決されるかのような意見があります。
たとえば、今日の『日経新聞』で安藤編集委員は、「首相が靖国神社に参拝するなら、A級戦犯の分祀(ぶんし)などの環境整備に十分な努力を尽くした上で、堂々と参拝するのが筋である」と書いています。これには賛成できません。
靖国参拝には、特定の宗教施設に対する公人たる首相の参拝という、憲法の政教分離原則に抵触する問題があるからです。A級戦犯が分祀されても、この問題は解決されません。
もう一つ、首相の靖国参拝には、過去の侵略戦争と植民地支配を正当化している特定施設への参拝という、憲法の平和原則に抵触する問題もあります。これも、A級戦犯の分祀によって解決される問題ではありません。
確かに、A級戦犯の分祀によって中国や韓国などの周辺諸国による反発と批判という外交的問題は解決されるかもしれませんが、それは靖国問題の一部にすぎないのです。首相が「堂々と参拝」するための「環境整備」のためには、靖国神社が宗教施設ではなくなること、過去の侵略戦争や植民地支配を正当化する歴史観を改めることという二つの条件が必要でしょう。
しかし、そうなれば、靖国神社は「靖国神社」ではなくなります。つまり、「靖国神社」であるかぎり、首相が「堂々と参拝する」「環境整備」は不可能だと言わなければなりません。
今回、大阪高裁の判決などもあって、小泉首相は参拝形式を変更しました。これを評価する意見もありますが、しかし、憲法違反ではないと弁解するために形式を改めたのであれば、それ以前の4回の参拝は憲法違反だったということを認めたことになります。
過去の参拝に問題はなかったというのであれば今回のような形式をとる必要はなく、今回の形式を良かったというのであれば、過去のやり方に問題があったということになるでしょう。
無理に無理を重ねて、何とか参拝したという実績だけを残そうとしたために、結局、このようなジレンマに陥ってしまったというわけです。最も相応しくない場所で平和を祈るという愚行の帰結は、所詮、このようなものにならざるを得ないということでしょうか。
【関連記事】
韓国中央日報 「米ハイド委員長、日本首相・議員の靖国参拝に『遺憾』」
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=68872&servcode=200
東亜日報 「米下院委員長、『靖国参拝は遺憾』と日本政府に書簡」
http://japan.donga.com/srv/service.php3?biid=2005102480878
しんぶん赤旗 「首相の靖国参拝 米外交委員長(下院)が『遺憾』 駐米大使に書簡」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-10-24/2005102401_02_3.html
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