★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK16 > 1274.html
 ★阿修羅♪
マスコミが不気味な沈黙を守る「共謀罪」の恐ろしさ(経済アナリスト 森永卓郎氏)
http://www.asyura2.com/0510/senkyo16/msg/1274.html
投稿者 gataro 日時 2005 年 11 月 23 日 21:08:25: KbIx4LOvH6Ccw
 

 だが、本当に恐ろしいのは、このような目に見える動きではない。一見、それとはわからずに、じわりと時代を変化させていく動きのほうが、はるかに恐ろしいことを知っておくべきである。

 そして、すでにその兆候が現れている。

 その1つが、「共謀罪」を盛り込んだ組織犯罪処罰法などの改正案である。前国会では衆議院解散にともなって廃案となったが、今国会で3度目の国会提出となった。

 これは、実に恐ろしい法律である。

 その恐ろしさをわかっていただくためには、「共謀」という用語の意味から説明する必要があるだろう。

 犯罪をすでに犯していれば、その犯罪はもちろん「実行(既遂)」である。これが罪に問われるのは言うまでもない。だが、まだ実行されていない犯罪については、いくつかの段階があり、それによって罪の内容が微妙に違ってくる。

 その段階を示す用語が、「未遂」「予備」「共謀」である。

 このうち、「未遂」とは、犯罪にとりかかったものの、目的を達せずに終わった場合のこと。これは、場合によって減刑の対象となるが、原則的に罪が問われる。

 「予備」というのは、犯罪そのものは実行されていないが、その準備をしている状態のこと。たとえば、殴り込みに備えて竹槍を用意していれば、「予備」の状態である。

 この段階で罪に問われるのは、殺人、放火、強盗、内乱といった大きな犯罪の場合のみ。そうでない限り、予備の段階で逮捕されるということはない。

 「共謀」は、予備よりもさらに手前の段階であり、相談や議論をしている状態を指す。これは、言うまでもなく現行法では無罪である。

 ところが、今回の改正案によると、最高刑4年以上の刑事罰をともなう犯罪について、共謀罪を幅広く適用するという。

 もし、この法律が通過するとどうなるか。

 たとえば、私が居酒屋で知人と話をしていて、「小泉の野郎、殴ってやりたいぜ」などと言うと、それだけで暴行罪の共謀に問えるというわけだ。

日本の為政者の誰もがこだわった「治安維持法」の継続 実はこれ、戦前の悪名高い「治安維持法」と同様の法律といってよい。ところが、これほど重大なことだというのに、なぜかマスメディアの動きが鈍いのがおかしい。総選挙の圧勝ぶりに気押されて、何を言っても無理だとあきらめているのだろうか。

 一部の新聞で、アリバイ作りのように取り上げてはいるが、マスメディアがキャンペーンでも張って反対を叫ばない限り、いつのまにか国会を通過していたということになりかねない。

 もちろん、共謀罪が国会を通過したからといって、いきなり逮捕者が続出するということはないだろう。

 小泉首相が戦争をやりたがっているとは思えないし、そもそも、この法律と戦争を結びつけてはいないに違いない。おそらく、現場の人間にとって、凶悪な組織犯罪やカルト教団の取り締まりに、共謀罪があれば捕まえやすいというところなのだろう。


http://nikkeibp.jp/sj2005/column/o/06/02.html からの転載。

 次へ  前へ

  拍手はせず、拍手一覧を見る

▲このページのTOPへ       HOME > 政治・選挙・NHK16掲示板



  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。