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二段階戦略論。
これは、かつての共産党で採用された戦略のネーミングであるのだが。
ブルジョア民主主義革命からプロレタリア社会主義革命へ。
戦後には、
民族民主主義革命から社会主義革命へ。
これらは、参考として考えていただければよい。
自民党の改憲戦略は、（これには民主党も協力していることであろうが）、
「一挙に９条を無くしてしまう事は国民の警戒感が高いので難しい事であるから」、
「９条を骨抜きにして、その拘束力を弱らしめて」、
その後、時間の経過を経て、
「９条は廃止するか書き改める」。
と言うものではないか、と推測するのである。
即ち、９条の２項を書き換えて、「自衛軍」の創設をうたう事は、９条の骨抜きを狙う事である。
「軍備を持ちますが、戦争はしません。しかし自衛のためには外国へも出兵します。つまり『自衛』と言う嘘の看板を押し立てて堂々と戦争はやるつもりです」と言う事なのだ。
これが実現すれば、９条の１項は骨抜きになる。
これを続けているうちに、国民の間に「条文の論理的整合性を求める」との声が上がる（上げさせる）事になり、
「９条の１項は無意味だから書き換えよう」と言う事になる。
かくして、９条の条文は完全に消え去る事になる。
これは、社会主義革命をいきなり目指すとなれば、国民の抵抗感と警戒感が強いので、「導入口」として「何らかの民主主義革命」を目標として提示し、それを切っ掛けにして社会主義革命即ちプロレタリア独裁（その実は共産党の独裁）を目指したのと似ている。
権力者が考える方法は総て同じだ。変わりは無い。
自民党は結党６０年を祝うとの事で、この醜い政治権力の塊は、
「防衛省」への「庁」の格上げを言い出した。
どうしても戦争がおおっぴらにやれる国になりたいらしい。
これは弱虫のコンプレックスとしか見えないんだな。私には。
戦争や謀略に訴える奴らは弱い奴らなんだ。
「徳」がないから、「力」に訴える。
そんな奴らに対等に付き合おうとする事は、「レベルを下げる」と言う事なんだ。
９条が日本国民の頭の上に下されたのは、「見っとも無い真似をいつまでも続けるな」と言う戒めであったと理解している。
日本の防衛は「自衛隊」だけで十分である。
自衛隊は軍備ではなく、「やむない自衛権の発動」に使われるものであるから、
「民兵隊、民兵組織」に似たものだ。
その様に捉えればよい。如何にに組織的に整備されていて規模が大きくとも、法的扱いが絶対的なものである。
日本人は頭が固くて生真面目だから、占領軍に何でも必要以上に素直に従った。
米国から、「自衛隊を造れ」と言われなくても、その前に自主的に国民の自然権的権利の発露として、国家の組織ではない「民兵組織」を造り上げていてもよかった筈だ。
そして、「これは国の軍備ではありません。したがって戦力ではありません」と言えたはずだ。武器は持たなくても軍事抵抗的訓練だけは素手でも出来たはずだ。
それが出来ないのが日本人であり、この事は「美徳」と見なければならない。
当時の多くの日本人にはGHQは「殿様」に見えたんだろう。それは馬鹿げたジョークでしかないのだが。
したがって、日本人にはイラクやパレスチナ、アフガニスタンやチャイナのような抵抗戦争は絶対に出来ない。
率直に言えば、日本人は戦争が似合わない国民だ。戦争が下手なのだ。
これは、戦闘が強い事とは違う。
確かに戦闘はやらせれば強いだろう。先の大戦に参加した軍人達から直接に聞いた話からそれは判る。
しかし、日本人には「戦争の扱い方、使い方、その意味」が判らないのだ。
だから、「何故に今、改憲要求外圧がかかってきているのか。その意味」わから無いのだ。
そして馬鹿げた空騒ぎをしている。
こんな空騒ぎは無意味だ。
騒いでるうちに、情勢は先に行ってしまっている。
日本の政治は何でも手遅れだ。
改憲が手遅れになり、日本の戦争参加は必要が無い時代が早く来てくれることを望む。
「９条を骨抜きにする『自衛軍設置』を認めてはならない。それを認めれば次には９条は殺される」と見なさなければならない。
どうせ一部の悪知恵の働く奴等が、お人よしの自民党員・民主党員を扇動しているんだろう。
悪い奴の考える事は俺にはよくわかるよ。
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