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最近特にそう思うんですよ。
黒田さん夫妻結婚。マスコミの「おめでとうコメント以外許しませんえ」的な報道はともかく、結婚それ自体は「そら良かったっすね」という感じなんですが、本人たちはマスコミのあの扱いをどう思ってるんでしょう?
もし何も疑問に感じていないなら問題ないでしょう。けれど、仮に「もっと内輪でにやりたいんだけど」と思っていたとしても「披露宴なしの身内だけでやるんでよろしくー」というわけにいかないことは確かです。象徴天皇制のもとで、彼(女)ら皇族はいやおうなしに公的な場所へ身をさらさなければいけないし、彼らの「私的」な祝い事は日本中で共有されなければなりません。われわれ一般人は、確かに大手マスコミに「おめでたいったらめでたいのよ!」と迫られることはありますが、そのへんで「どうでもいいよねあんなこと」とぼやいたとしても、昔と違って特に不敬に問われることもありません。しかし彼ら自身はそういうわけには行きません。皇室をめぐるさまざまな行事を、本当の意味で強制させられているのは唯一皇族自身なのです。そうした義務が課せられるのに、自分たちを取り巻く制度や状況に異議申し立てを行う権利はありません。「あーあの野郎むかつく」とつぶやいてゴシップになったりするイギリスの皇太子とちがって、カメラの前ではいつも穏やかに微笑んでいなければなりません。
紀宮に対するニュースの呼称は、結婚によって「紀宮様」から「黒田清子さん」に変化しました。いままで様付けしなければならない存在であった人が、しなくてもよい存在に変化したということ自体は、非民主的ではありますが、それでも「黒田さん」は、これから先皇室の行事に参加を強要されることはなくなりました。
しかし天皇はそうは行きません。あの人は生きた人間でありながら「日本の象徴」であることが義務付けられ、死ぬまでずっとその役割を演じ続けなければならないのです。政治的権限が一切ないのはもちろんのこと(あったら大変だ)、公的な存在でありながら、個人が持っているはずの意見を公に表明することも出来ず非常に過酷な状態に置かれています。
しかも、現在論議の対象になっている皇室典範の改正問題は、本来は天皇の家族の問題であり、愛子ちゃんや皇太子夫妻の問題であるのに、その当事者はまったく意見を許されず、外部の人間が「女性天皇認めよう」「いや旧皇族を養子に」「愛子様に婿養子を」「皇太子に側室を」といった議論を進めています。一般の人間がこのような状況におかれたら、それこそ人権侵害のきわみなのに。
その中で、皇室を重んじるはずの保守派は、人間としての天皇に関心を払うよりも、自らの信じる「伝統」「文化」を守ることのほうに関心を寄せているように見えます。つい最近も女性、女系天皇に反対する超党派の議員団が決議文
http://www.asahi.com/politics/update/1116/012.html
を書いたそうですが、これも報道を見る限り「万世一系だから」「125代続いてるから」といった(事実としては怪しい)理由が目立ちます。「『ここまで論議しましたからあとは陛下に』でいいのでは」なんて言ってるのは一水会の鈴木邦男くらいでしょう。でもあの人いわゆる「右翼」とだいぶちがうしなあ。
その一方、皇室制度そのものに批判的な革新派は、得てして個人としての天皇や皇族には無関心になりがちです。前回の参議院選挙のときだったか、各党の党首に貴社が質問する際、調度皇太子の「人格否定」発言の後だったため、「発言と皇室典範の改正をどう思うか」という質問が問われました。ほかの党首が何を言ったかは覚えていませんが、共産党の志井委員長は、「皇太子の発言に関してわれわれは何も言う立場にありませんし選挙の争点になるようなことだとも思っていません」と答えていました。
そりゃまあ確かにそうなんですが、彼らだって人間じゃないですか。特殊な状況におかれている彼らの苦悩は考慮すべきなのでは。
皇族を苦しめているであろう苦悩が、天皇制そのものに根源がある以上、それに目を向けようとする冒険心のあるマスコミはなかなかいないでしょう。結局彼らの個人的な苦しみは、多くの人に目を向けられることがなさそうです。天皇自身は果たして自分の状況をどう思っているんでしょうか。お前と比べんな、といわれそうですが、自分だったら同じ立場にはなりたくないよなあ…。
投稿者:ゲーナ at 15:03
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