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(回答先: 酒販組合中央会の事件は予定通り、 「大山鳴動、鼠一匹」 だった [論談] 投稿者 white 日時 2005 年 11 月 09 日 18:41:51)
朝日新聞社説 2005年11月11日(金曜日)付
酒政連疑惑 法律を金で買ったのか
酒屋さんでつくる全国小売酒販政治連盟(酒政連)が、自民党の4人の衆院議員と三つの派閥に計4600万円の献金を現金で支出したことを示す内部資料が明るみに出た。
酒政連と議員らの政治資金収支報告書には、この献金が記載されていない。議員らは受け取りを認めていない。
しかし、現金はほかの政治家にも流れていたとされる。配布役の酒政連幹部らの証言は生々しい。
陳情した際に議員の背広のポケットに100万円を入れる。資料を入れたバインダーに10万円入りの封筒を挟み込む。会合で、議員が脱いだ上着の内ポケットに「車代」の20万円を次々と入れる。
議員らからは領収書をもらえない。だから政治資金収支報告書には、偽の領収書などで架空の支出を装う。
こうした証言や内部資料が事実であれば、まさに違法な裏献金である。
献金したという01、02年は、酒の販売免許制度が見直された時期だ。
かつては周りの酒店との距離や1店あたりの人口を基準に新規参入が規制されていたが、政府は03年秋までに基準を撤廃することを決めた。コンビニエンスストアなどとの競争が激しくなることを恐れた酒政連は、参入を制限する緊急措置法をつくるよう政界に働きかけた。
この緊急措置法は03年春に議員立法で成立した。中心になったのは、酒店を保護する議員連盟であり、献金先とされる議員らも所属していた。
「業界生き残りの法律を金で買うという判断だった」。酒政連の元幹部は、いみじくもこう語っている。
証言通りならば、議員らは特定の業界のために法律を金で売ったことになる。国民への重大な背信行為だ。
裏献金で政策を売り買いする。これは日本歯科医師会の汚職事件と同じ構図ではないか。
酒政連の母体である全国小売酒販組合中央会では、年金資金の一部が使途不明になっており、警視庁は業務上横領などの容疑で強制捜査に着手している。使途不明金にかかわった元事務局長は、酒政連の事務局長も務めていた。
警視庁は、裏献金疑惑についても徹底的に解明してもらいたい。
議員立法で成立した法律に「金で買った」という深刻な疑惑が浮上したのだ。国会も真相を調べて国民に明らかにする責任がある。解明できなければ、立法府への信頼は失われるだろう。
造り酒屋には、古くから名望家として地域のまとめ役を担ってきた人が多い。議員になった人も大勢いる。そうした親近感から、小売りの酒屋さんもつい政治力に頼ろうとしたのだろうか。
規制緩和は、新たな参入をうながし、競争を活発にして、消費者の利益を図るための政策である。酒の販売をしやすくするのも消費者の便利につながる。
その流れに逆行する緊急措置法は、疑惑の解明とは別に、早く廃止すべきだ。
http://www.asahi.com/paper/editorial20051111.html
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