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□タクシー残酷物語 [ゲンダイ]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1452267/detail
タクシー残酷物語
「給料も命も削られて死にそうだ」――17日、大阪のタクシー運転手5人が国を相手に損害賠償を求め訴えた。「日本一激しい」とされる大阪の運賃値下げ競争、新規参入の連続による客の奪い合いの壮絶さは本当に悲惨だ。
たとえば原告の一人の男性(55)の年収は200万円以下。02年2月の小泉内閣による規制緩和(改正道路運送法施行)で、20万円減った。ただでさえ不況で客足が減っているのに、この法律によってライバルが激増、さらに価格自由化で同業者同士で割引競争を課せられた結果だ。
「夫婦2人でもカツカツなのに、規制緩和によって収入がさらに減ってしまった。規制緩和すれば利用客が増えるのではなかったか」と憤るのも、当然だろう。
もっとも、これは大阪だけの話じゃない。タクシーの労組「自交総連」によると、全国に36万人いるドライバーの平均年収は約250万円。2勤1休だが、労働時間は規制緩和前より3時間くらい増えて1回あたり約21時間に。37道府県で標準家庭(夫婦と子供2人)の生活保護基準を下回り、時給では約600円の地域別最低賃金にも満たない。家賃が払えず車内や駅に寝泊まりする「タクシーホームレス」になったり、借金に追われ蒸発、運転中に急死といった話は日常茶飯事で、自殺者は年間700人以上(規制緩和前の約16%増)。交通事故も規制緩和で約1.5倍というから、利用する側にとっても他人事ではない。
「小泉首相は『弱い者は死んでもいい』とでもいうのでしょうか。規制緩和で労働者が文字通り死にそうになっているのに、なんのケアもない。タクシー会社の労基法無視も野放しだから、どうかしています。法人ドライバーは平均54.6歳だから転職できるチャンスはないに等しい。だからほとんどが泣き寝入りしていますが、内心は『どうしてここまで虫けら扱いされるのか』と、政府への怨嗟(えんさ)、悲しみでいっぱいです」(自交総連書記次長・菊池和彦氏)
しょっちゅうフランス料理やオペラ鑑賞に出かけている小泉首相が鬼に見えてくる。
【2005年10月19日掲載】
2005年10月22日10時00分
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