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□「笑顔の独裁」を楽しむ小泉首相は皇帝ネロか [ゲンダイ]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1450315/detail
「笑顔の独裁」を楽しむ小泉首相は皇帝ネロか
一度は廃案になった「郵政民営化法案」が、無修正のまま衆参両院を通過した。衆院では5票差ギリギリの可決だったのが、今度は200票差という大差になった。
造反議員13人のうち、賛成に回ったのが11人、欠席1人、最後まで主張を貫いて反対したのは、わずかに平沼赳夫ただ一人になった。しかも、小泉首相に恭順の意を示した後でも、彼らが“復党”できるかどうか、運命は武部幹事長の手中に残されたままだ。異様な強権ぶりを感じさせる。
そのうえ、まるでナチスの親衛隊のように、ひたすら小泉首相の演説に拍手している小泉チルドレンの新人議員83人の群れ。実に薄気味悪い。これが「笑顔の独裁」なのかもしれない。
かつて、小泉首相は解散・総選挙を決めた演説で、「それでも地球は回っている」というガリレオ・ガリレイの言葉を引用し、あたかも自分が「抵抗勢力」から虐げられている側であるかのように語った。
しかし、よく考えてみれば、小泉首相は、加藤紘一、田中真紀子、鈴木宗男、亀井静香、野田聖子、平沼赳夫……と結果的に次々と政敵を追い落としてきた。解散・総選挙直後に、ガリレオを引した小泉首相が、実はガリレオを弾圧した側なのではないのか、とエッセイストの米原万里が疑問符をつけていた。たしかに言われてみれば、「それでも地球が回っている」という言葉は、反対投票をした時の平沼赳夫にこそふさわしい。
ところで、ここ数年、塩野七生の「ローマ帝国論」が静かなブームになっている。一般には、ローマ帝国の最期が、米国ブッシュ政権と似ていると受け止められている。だが、日本の小泉政権も非常に似ていると思う。ローマ帝国が滅びる寸前「パン」と「サーカス劇場」を与えた皇帝ネロを、多くの市民は強いリーダーとして拍手喝采した。その光景が、現在の日本社会と妙に重なり合う。
いまや小泉首相は「世界一の借金王」だ。わずか4年半で、日本の借金を250兆円も増やしてしまった。かつて大型間接税の導入を図った大平首相や、「万死に値するかもしれない」と語りながら借金を重ねた小渕首相は、恐らく悩みに悩んで死んだに違いない。ところが、小泉首相はどうだろうか。財政赤字のたれ流しにまったく無頓着で、問題解決を先送りしながら、「笑顔の独裁」を楽しんでいる。
その一方で、グリーンメーラー(買収屋)たちが、単なるカネ儲けが目的なのに、声高に「正義」を叫ぶ。なんとも末期的で、異様にグロテスクな光景というしかない。
【2005年10月18日掲載】
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