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http://www.sankei.co.jp/news/051017/boo005.htm
【ベストセラーを斬る】『拒否できない日本』
2005/10/3〜10/9
日本の「改革」背後に米国の影
平成十六年四月の発行以来、増刷を重ね、すでに十一刷が店頭に並んでおり、通算部数は四万六千部に達した。副題に「アメリカの日本改造が進んでいる」とあるのが目を引く。
このところ郵政をはじめとして、さまざまなメディアに「改革」という言葉があふれているが、著者の関岡英之さんは本書で、建築基準法や商法、司法制度など近年の一連の改革は、米国が自国の利益のため日本政府に要望した結果に他ならない、と説く。
センセーショナルな内容だが、編集を担当した文芸春秋編集委員の田部知恵人さんは「確かに衝撃的だが、内容は米国の公文書である『年次改革要望書』を基にして事実を突きつけている。迫力のある内容で、これは売れると思った」。
著者は昭和五十九年、東京銀行(現東京三菱銀行)に入行、十四年間国際金融の現場を中心に勤務した後退職、大学の理工学部で建築を学んだという異色の経歴を持つ。阪神大震災の三年後の建築基準法の改正が、むしろ耐震基準の緩和につながったことに疑問を持ち、国民の利益につながるべき改革が、国際基準にあわせるという名目で、米国の利益を追求する手段になっていることに気づく。
同書で根拠にあげているのが、米国が一九九四年から毎年出している年次改革要望書だ。同書には日本への要望が列挙されており、郵政民営化を始めとした規制緩和の背景には米国政府の意思があると指摘。年次改革要望書は米大使館のウェブサイトで見ることができるにもかかわらず、ほとんどの国民が知らないと警鐘を鳴らしている。
郵政民営化をめぐる政界の動きも追い風になっており、田部さんは「発売直後からコンスタントに売れており、これからも息の長い売れ行きを期待しています」。(関岡英之著/文春新書・七三五円)
栫井千春
(10/17 05:00)
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