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(回答先: 小泉首相、今日靖国参拝の可能性 (本文なし) 投稿者 月読 日時 2005 年 10 月 17 日 07:40:52)
この投稿を書いているとき巷では、「秋の大例祭・7月17日に小泉首相が靖国参拝の可能性」というニュースが駆けめぐっている。
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「三光…日本人の中国における戦争犯罪の告白」(光文社・KAPPA BOOKS)をインターネットの古書店で手に入れ、今読み返している。カバーには「殺光、焼光、略光、これを三光という 殺しつくし、焼きつくし、奪いつくすことなり」とある。図書館代わりによく利用した大阪駅前旭屋書店で、50年ほど前に、立ち読み愛読した書である。初版が昭和32年3月10日となっているから、小生は中学1年から2年にかけてのことであろう。
「三光」には有名な731・石井部隊の細菌実験や、軍医による生体解剖、毒ガス弾の使用、婦女子など非戦闘員への暴行・虐殺など、数限りないほどの蛮行が赤裸々に綴られている。しかし手記以上に印象に残っているのは何といっても、巻頭に載せられていた10数枚の写真である。
中国人の農民を試し切りにし、首が胴から離れた直後、首が胴のすぐ前の宙に浮き、切断部から血がふき出ている写真。斬殺した中国人の首を手につるしている日本海軍陸戦隊軍人の写真。小生が手にしているのは昭和35年の12版だ。「三光」にはこのほか、記憶に残る印象深い写真があと2枚あったはずだが、この版では削られてなくなっている。
記憶によると、わらを切るのに用いる押し切りで中国人の首を切断し、斬首された首が地面に転がっている写真、やはり軍刀で首を切断した瞬間の写真が、削除されている。そこには確か、これらの写真は中国土産に日本に持ち帰った人から提供された、といった説明があったはずだ。もし小生の記憶に間違いがなければ、日本軍は斬首写真を中国土産として当時、提供していたことになる。さすがに、これにはクレームがついたのか、削除されたものとみえる(いつの時代も左右からのチェック機能が働き、何らかの制約がつくものらしい。ただしこれは小生の記憶が正しければ、の条件つきだが)。
わざわざこんな残酷な写真のことを、今なぜ小生が語るのかというと、加害体験を赤裸々に手記として綴った書が、公然と書店に並び、小生のような少年が手にして読める時代があった、という事実を伝えたかったからである。その後、森村誠一と下里正樹共著の「悪魔の飽食」が出版されることもあったが、時代は暗転、一気に日本軍国主義の旧悪隠しにひた走っている。
扶桑社の「新しい歴史教科書」はシェアー(採択率)を目標の10%からはほど遠い、0.4%に押しとどめられているが、他の歴史教科書の記述内容を薄めるという効果は着実に果たしている。
小泉靖国参拝も、大阪高裁の違憲判決もあり、未だ合憲判決は出されていないものの、まだ多数を占める参拝反対の世論を着実に薄める効果は、それなりに果たしつつある。花屋のアルトゥロウィをヒトラーに擬した戯曲でブレヒトは言う。今ならばまだ「押さえれば止まるアルトゥロウィの栄達」だ。
いま小生は、ブレヒトが経験した嵐のようなヒトラー勃興時を想起しつつ、「9条の会」運動を強化しょうと、あらためて決意を固めている。
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