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オウム事件以後の濁流の帰結が自民党圧勝だ
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投稿者 黄昏時のパルチザン兵士 日時 2005 年 10 月 16 日 23:48:44: WCbjO5fYf.pMQ
 

今週のマイベストブック   森 達也(映画監督・作家)


「生きる」という権利
安田好弘 著
講談社 1800円

オウム真理教教祖の麻原彰晃被告の裁判が今どんな事態を迎えているかを知っている人は、いったいどれくらいいるのだろう。それを思うと、僕は本当に情けなくなる。一審で死刑判決を受けて控訴審を待つ彼は今、精神鑑定の真っ最中だ。
昨年の一審判決法廷を傍聴した僕は、至近距離で彼の挙動を目撃して、その精神が瓦解していることを確信した。しかしメディアのほとんどはこれを書かない。報じない。翌日の新聞のほとんどは、「罪の意識のかけらもない」と報じていた。「罪の意識」じゃなくて、「意識そのもの」がないに等しいのだ。昼の休廷をはさんで、ズボンが替わっていることなんてしょっちゅうですよと、たまたま会った旧知の司法記者は教えてくれた。
どうしてこんなことになってしまったのか。一審の主任弁護人だった安田好弘が書いた本書を読みながら、改めてオウムについて思い起こして欲しい。なぜならオウムは過去形ではない。1995年3月のあの時点から、危機管理を標榜する日本社会の急速な変貌が始まった。先の自民党圧勝も、すべてはこの濁流の帰結であると僕は思っている。
本書の魅力はそれだけじゃない。死刑廃止運動のリ−ダ−であり、その反体制的気質で当局から目をつけられて、明らかな冤罪逮捕までされた筆者の熱い思いが、これまでの足跡と共につずられている。国会では共謀罪の論議がそろそろ始まる。外的の脅威や不安ばかりに目が向いている今のこの状況は、間違いなく戦争前夜を想起させる。

日刊ゲンダイ 05 10 17


テレビに出て馬鹿騒ぎしている弁護士どもは安田氏の爪の垢でも煎じて飲むべきだ。
あいつらは気楽なもんだな。
安田氏は無実の罪で逮捕されてまでもがんばっているというのに同じ弁護士でも随分違うものだな。

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