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http://highjump.cocolog-nifty.com/highjump/2005/10/post_1f7c.html
2005.10.13 ギインのお仕事（無所属議員の存在意義）
（中略）
やっぱり無所属議員では仕事をするチャンスがないのだろうか。
その疑問には国会に返り咲いた鈴木宗男議員があるインタビューで答えていた。
それは「質問主意書」と「国政調査権」である。
質問主意書とは、国会議員が会期中に内閣に対し文書で行う質問だ。
形式的には内閣総理大臣がそれに答えるが、
実質的には質問ごとに所管する官庁が回答を作成する。
この回答は内閣法制局の審査と閣議の了承を経て行われ、
国会での答弁と同じ効力を持つ。
「国政調査権」で官僚に必要な資料、情報を出させることも出来る。
なぜこのような制度があるかといえば、
国会議員の重要な仕事は
「質問すること」「情報を明らかにする」ことによって
行政の仕事をチェックすることだからである。
法案や予算案について質問する機会は国会（委員会、本会議）だけではない。
国会で出来なければ質問主意書ですればよい。
質問は疑問を明らかにするためにするのではない。
官僚の仕事をチェックし、問題があれば正し、
国民の代表として意見を反映させるために行うのだ。
いい例がいま大きな問題となっているアスベスト問題だ。
2003年10月主要なアスベストが禁止になったが、
これは官僚が率先して行ったのではない。
当時の参議院議員、中村敦夫氏の質問主意書によってこれが実現した。
中村敦夫議員はみどりの会議という環境政党の代表をしていたが、
事実上の無所属だった。
この時の中村議員の質問主意書がなければ、
アスベスト対策はさらに遅れていたはずだ。
関連省庁はこの時に原則禁止の政令改正をしておいてよかったと、
内心感謝しているだろう。
国政調査権と足で情報を集め、質問主意書を駆使すれば、
無所属であっても重要な仕事が出来るのだ。
いくら大政党に所属していても、
賛成票を入れるだけ（与党）、反対票を入れるだけ（野党）で、
あとは選挙運動の日々ではむなしい。
毎日、街頭に立っている議員が「まじめ」と評されることがあるが、
それは選挙運動にまじめというだけではないだろうか。
街頭に立つひまもなく地道に取り組んでいる議員は
与党、野党を問わず選挙が下手だ。
多くは先の総選挙で議席を失ってしまった。
「立法府」とは主に立法するところではなく行政を監視し正すところだ。
そういう目で議員・候補者を厳しく評価したい。
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「質問主意書」国会法第74条-第75条
第74条 各議院の議員が、内閣に質問しようとするときは、議長の承認を要する。
２ 質問は、簡明な主意書を作り、これを議長に提出しなければならない。
３ 議長の承認しなかつた質問について、その議員から異議を申し立てたときは、議長は、討論を用いないで、議院に諮らなければならない。
４ 議長又は議院の承認しなかつた質問について、その議員から要求があつたときは、議長は、その主意書を会議録に掲載する。
第75条 議長又は議院の承認した質問については、議長がその主意書を内閣に転送する。
２ 内閣は、質問主意書を受け取つた日から７日以内に答弁をしなければならない。その期間内に答弁をすることができないときは、その理由及び答弁をすることができる期限を明示することを要する。
「国政調査権」憲法第62条。
第六十二条 両議院は、各々国政に関する調査を行ひ、これに関して、証人の出頭及び証言並びに記録の提出を要求することができる。
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