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[「普天間」移設]
県内という発想やめよ
「沖縄の負担を全国民で分かち合うなら国外、本土移転の両方を考えたい」。小泉純一郎首相の言葉を県民は決して忘れてはいない。
普天間飛行場の県内移設なき返還を求める県民が、戦後六十年もの間負担し続けてきた基地の重圧に対する軽減策の実現を期待させたからだ。
それがなぜいま、名護市のキャンプ・シュワブ沿岸案を視野に入れた県内での移設先見直しに終始しているのか、疑問と言わざるを得ない。
大野功統防衛庁長官と自民党安全保障調査会・額賀福志郎会長との会談で一致したのは、「移設先は県内」ということの確認でしかなかった。
県民の声を無視したもので、自民党案が日米同盟に固執するあまり、地元にこれまで以上の基地負担を強いようとしているのは明らかだ。
額賀氏は十三日のローレス米国防副次官との会談で、沿岸部案を提示。ローレス副次官は「結論の先送りでは困る」とし辺野古リーフ内縮小案を求めたという。
辺野古沖への移設が難しいからシュワブ内陸上案、さらに辺野古浅瀬(リーフ内縮小)案と“観測気球”が揚がったと思った途端、沿岸部案を正式提示するという政府の手法は、県民をないがしろにしている。
日米協議がまず「県内移設ありき」で進んでいること自体、納得し難いのであり、負担軽減の約束を政府はどう考えているのか。
滑走路を千三百メートルに縮小しても、普天間飛行場が抱える危険性をそのまま移転することになるだけではないか。政府は、対米交渉に対する県民の不信感が高まっていることを知るべきだ。
今月上旬の日米局長級協議で、米側から移設先見直し案を中間報告に明記するよう求められたというが、そのために沿岸部案を提示したのであれば拙速という非難は免れまい。
辺野古沖移設が無理である以上、県外への移設を考えるのが当然ではないか。それが稲嶺恵一知事が言う「目に見える形での負担軽減につながる」ことになる。
一国の首相の発言は極めて重いはずだ。それを党安保調査会と防衛庁に任せたまま、県民の頭越しに新たな移設案を協議する姿勢は、首相が説明責任を放棄し県民に新たな犠牲を強いたと言うしかない。
政府はまず県内移設という呪縛を解くべきだ。その上で県外を含む移設案を模索し日米協議の俎上に載せる。それが県民の負担を軽減し、基地の整理・縮小につながるのだということを認識すべきだ。
http://www.okinawatimes.co.jp/edi/20051014.html#no_1
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