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(回答先: 首相公邸前庭に違法キノコ=麻薬原料含有、午後に除去(時事通信) 投稿者 熊野孤道 日時 2005 年 10 月 13 日 23:35:46)
シロシビン−シロシンによる幻覚を伴った中毒を起こす毒きのこ
ヒカゲシビレタケ Psilocybe argentipes
オオシビレタケ Psilocybe subaeruginascens
センボンサイギョウガサ Panaeolus subbalteatus
アオゾメヒカゲタケ Copelandia cyanescens
ワライタケ Panaeolus papilionaceus
〔中毒症状〕ヒカゲシビレタケなどのシロシビンによる中毒は,幻覚などの症状の他に,しびれや瞳孔反射がなくなるといった症状が出る。中毒状態は4- 6時間続くが,死亡することはまずない。ヒカゲシビレタケもPsilocybe mexicanaや Psilocybe cubensis と同様に,シロシビンやシロシンを含むむことが判明した.
ヒカゲシビレタケによる中毒が最近東北で相次ぎ,10名の中毒者の症状を,精神医学的に分析し,次の3つに分類した。すなわち不快な酩酊感,しびれなどの身体症状のみを示す第1群,視覚性変化を主として示す第2群,昏迷状態や錯乱状態をその極期に示す第3群である。
〔毒成分〕毒成分としてシロシン及びシロシビンが知られている。シロシンは不安定で,空気中の酸素により急激に壊れる。シロシビンはきわめて安定な化合物である。ヒトに対する平均作用量は10mgで,4-6 時間効果がある。ちなみにLSD のヒトに対する平均作用量は0.1 mgで,持続時間はシロシビンよりやや長く,8-12時間である。
ほ乳類の神経系では,情報の伝達のほとんどが神経伝達物質の放出によるシナップスによっている。末梢神経系においてはアセチルコリン,ノルアドレナリンが伝達物質である。中枢神経においては,γ-アミノ酪酸(GABA),アセチルコリン,セロトニン,ノルアドレナリン,ド−パミン,グリシン,グルタミン酸など10種ほどの伝達物質が1960年代までに知られていた。1970年代に入りエンケファリン,エンドルフィン,キョウトルフィンなど神経ペプチドがあいついで発見され,高等動物の神経組織だけでも,現在30数種の神経ペプチドが発見されており,将来その数は数百に達するだろうといわれている。
シロシビンは脳の中枢神経における伝達物質の一つであるセロトニンに構造が似ているため,セロトニンリセプタ−に作用し,幻覚を引き起こすと考えられている。
〔きのこの見分け方〕シビレタケ属(Psilocybe)は胞子の色が紫黒色,ヒカゲタケ属( Panaeolus)とアオゾメヒカゲタケ属( Copelandia) は黒色。種の同定には顕微鏡を用いて,胞子の形や大きさ,シスチジアの有無などをしらべることが必須であり,標本を保存しておき,専門家に同定を依頼するほうがよい。
アオゾメヒカゲタケは熱帯性のきのこで,我国では小笠原から知られている。子実体には青変性があり,非常に厚膜のシスチジアを持つのが特徴である。バリ島,タイなどでリクリエ−ション的に使われている。
シビレタケ属のきのこで触ったり,傷つけて傷口が青く変色するものは,ほぼすべてが幻覚性であると思われる。
〔治療法〕シビレタケ類の中毒は特別の治療は必要ないが,多量に食べ中毒した場合は,数時間以内なら胃内洗浄し,患者を注意深く見守り,必要に応じて鎮静剤を投与する。
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