★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK15 > 326.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
来年から本格化する巨大な事業機会 それが「パブリックビジネス」です。
100年に一度。50兆円のチャンス。パブリックビジネスとは何か。
構造改革のキモ〜
「規制改革・民間開放政策」
●「官から民へ」・・・
民間でできる公共の仕事は、すべて民間へ!
・資金の流れを官から民へ
・仕事の流れを官から民へ
・人と組織を官から民へ
●内閣府中心に「市場化テスト法(公共サービス効率化法)」の準備が進行中。
・「市場化テスト・モデル事業」はすでにスタート。
・「特区」「指定管理者制度」「PFI」を活用する動きも、全国各地で続々。
●大企業から中堅・中小企業まで、
官業参入のビジネスチャンス。市場規模は50兆円。
明治以来100年に一度の動き。
●お役所仕事を獲る!
誰も経験したことのない世界。2006年から本格化
-------
官業開放−−官の仕事を奪れ!
http://pb.nikkeibp.co.jp/miy_int.html
規制改革・官業開放で生まれるビジネスチャンスを掴め! 宮内義彦
「より豊か」か「麗しい貧乏」か あなたはどちらがいいですか?
機会の均等と結果の平等とを取り違えた「官」依存のシステムを、根本から覆す。
「規制改革・民間開放推進会議」議長として宮内義彦が進める仕事だ。
「これはもう、社会の権力闘争だ」ーー不退転の決意で、中小企業にも巨大な事業機会の突破口を開く。
---------まずは、「規制改革・民間開放」とは何なのか、分かりやすく説明していただけますか。
宮内 経済活動を計画経済から市場経済に移す、ということに尽きます。計画経済とは、官が企画し、制作し、配給するシステムです。市場経済とは、買い手が選択するシステムです。
計画経済の下では、作る側にインセンティブがない。加えて、受け取る側、配給される側の選択の余地がない。すなわち、一つひとつの取引が不満足に終わるわけです。そういう取引が続くと、経済全体が疲弊していくんです。ソ連が崩壊したように、どんどん経済が縮小していく。
市場経済では、買い手が欲しいものを選ぶ。欲しいものとは、買い手にとって価値のあるものです。作り手側も、価値のあるものを何とかして作らにゃいかん。より良いものを作ることが仕事の動機なんです。それが市場経済であり、市場原理であり、市場取引ということです。一国の経済で、いいものが選好される取引の連鎖を作れば、GDP(国内総生産)は大きくなる。
規制改革・民間開放とは、GDPが小さくなる経済から、GDPが大きくなる経済にしようという、当たり前のことをやっているわけです。
-- -------ただ、市場経済にするという点で、どうも引っ掛かりがあるんです。私の父親は地方採用の国家公務員をやって引退しまして、「確かに効率悪いことをやってきたよ。でも、みんなそれで納得しているじゃないか。なんで無理やり競争させなきゃいけないのか」という論法で来るわけです。人の気持ちとしては、私はよく分かる。それを超えて、市場経済にしないといけない理由は、何ですか?
宮内 より豊かになりたいか、今のままで縮小していくか、選択肢は二つ。みんな型にはめられて、麗しい貧乏な生活になろうというのであれば、おっしゃる通りです。しかし、そうじゃないでしょう。もっと豊かになりたい、もっと自分の足で立ちたいという社会になってきたと思いますよ。
歴史を振り返ると、第二次世界大戦前の日本の社会というのは、もっと荒々しい資本主義だったと思うんです。それが、どうしてこうなったか。国家の失敗の最たるものが敗戦ですが、1945年に、その失敗をやっちゃった。
最大の失敗をやった後で、「国として国民に対して与えるものはみんなイコールだ、皆さん仲よく麗しくやりましょう」というとんでもないテーゼを持ち出した。本来は日本人が望んでいなかった社会を作っちゃった。
---------財閥を解体し、農地を解放した。連合国の巧妙な占領政策だったんじゃないでしょうか。
宮内 なおかつ、そうした政策を支持する雰囲気があったんでしょう。国の権威とかは、もうこりごりだ。民主主義でやるのが一番いい、と。
ところが、本当の民主主義は「機会の均等」なのに、日本人はそれを「結果の平等」と受け取った。結局、結果の平等は、官が与えてくれるものだということになっちゃった。
---------その論理は非常によく分かります。規制改革の大きなテーマになっている学校教育なんかは、その「結果の平等」が50年掛けて効いてきた。
宮内 ものすごく効いてきた。まだ効いています。
---------規制改革には再解体という意味もあるわけですね。
宮内 戦後、社会システムを結果平等にするため、官が力を持った。官が力を持つと、そこからうまいことをやる奴もたくさん出てくる。既得権益です。
ところが、この仕組みはユーザーの犠牲において成り立っているんです。非常なコスト高と、選択の余地のないシステムを使わされる。それは医療でも、介護でも、教育でも、農業でも、何でもいっぱいありますわな。
---------それをぶち壊すためには、どうすればいいですか?
宮内 規制改革・民間開放推進会議の役目は、規制で守られてきた仕事に、誰でもアクセスできる状況を作ることです。ただし、チャンスかピンチか分からないですよ。やり手にとってはチャンスであり、山っ気だけの人には落とし穴かもしれない。成功するには大企業でも中小企業でも、経営者が勉強しないとダメですよ。勉強した上でリスクを取る。それが経営者です。
チャンスかピンチかは経営者次第 成功するには勉強しないとダメです
---------私のところで昨年末に調査をしたところ、残念ながら、規制改革・民間開放計画の認知度は7%しかない。
宮内 それだけ日本の経営者が勉強していないということです。
例えば、医療や健康産業には、巨大な消費需要があるはずなんです。需要があるということは、そこで事業が成り立つということ。雇用が生まれるということです。日本はたった30兆円しか医療に金を使わない。
それをもっともっと大きなパイにできる、と僕は思っている。国民もそれを望んでいると思う。何十兆円という市場が生まれますよ。
---------規制をなくすことで新たに大きな市場が出てくる。そこで活躍するプレーヤーも、医療関係者だけじゃなく、IT企業でも人材会社でも、いくらでも出てきますね。
宮内 介護なんて、地方の建設会社が業態転換する一番いい対象だと思いますよ。
---------官がやっている中で民間が代替可能な仕事は、たくさんあります。それを開放すれば、ものすごく大きな事業機会が生まれる。
宮内 その通り。しかも、国の金を使っていたのが、今度は民間の事業になるのだから、税金を使わない。我々は、古い配給制度をやめて、みんなが自由に参加できるように機会均等にしましょうと言っているわけです。そこまで言えば、ビジネスを分かっている人はドッと参加して来ると信じたい。
---------公務員が反発しますね。
宮内 公務員もいろいろあると思うんですが、結局、公務員が特権階級であるということであれば、その特権は外してもらわないといけません。何も奈落の底へ落とそうなんていうことではなく、フェアな立場に立とうというだけの話です。それが嫌だと言うんじゃ、議論の余地がないですね。
---------そこは突破しなければならない。
宮内 働きもしないで、いい給料もらってるって、冗談じゃない。それで身分保証されてるって、そんな理不尽な話はないでしょう。自分で胸に手を置いて考えてみて、分からない人は強制的に変えないとだめです。
これはもう、社会の権力闘争です。アンフェアな人から権力を剥ぎ取るというのは、いい社会を作るための国民の義務です。有無を言わさずに取らないとしようがない。
もちろん公務員にも、そうじゃない人もたくさんいますよね。公的な仕事に生きがいを持ってやっている。それなら何ら恐れることはない。社会が必要としているんだから。
そういう人には、お願いだから公務員でやってくださいと国民が言う。その選択なしに、郵政民営化でも「身分保障しないと」だの「27万人のクビは切りません」だの……。そんな馬鹿な話はないですよ。
アンフェアな牽力を剥ぎ取るのは いい社会を目指す国民の義務です
-- -------変化するための積極的な動機付けができれば、なおいいですよね。例えば指定管理者制度で、スポーツ施設の運営を受託した民間企業がある。そこがものすごく儲けて、ボーナスが出る。みんな2000万円か3000万円もらってるよと。成功例が出ると「こっちの方がいい」と人はついてくる。
宮内 だから、独立行政法人(独法)の非公務員化みたいな方向性が出ていますよね。でも、独法というのはまだ非常にいいかげんな制度で、本当にそれを民営化するのかということを、もっと真剣に考えないと。独法が終点だと、公社・公団を作ったのと同じ話で終わってしまう。
私達が、官と民を同じ土俵で競争させるために導入しようとしている「市場化テスト」で、どんどん大きな仕事を取り上げていければ、独法の民間開放も十分視野に入ってきます。ただ、今はまだ市場化テストの制度作りのところ。あまり恐怖感を持たせると、抵抗勢力にやられかねない。
-- -------昨年12月24日に出た「規制改革・民間開放の推進に関する第一次答申」の冒頭に、「選択肢」という言葉が出てきます。今日の宮内さんのお話でも、何度も出ました。選択肢というのは、これからの日本にとって非常に普遍性のあるキーワードだと思うんです。自分で選ばなきゃいけないということ自体を突きつけられることが、実は日本人にとって一番冒険的なトライになるんじゃないでしょうか。
宮内 その試練を一度抜けないと、まともな国にならない。お上頼りの、甘いもたれ合いの国になっちゃって、21世紀は通用しない。
リスクを取らないと。だって、人生ってリスクばかりです。自分の明日の命も分からないんです。毎日、一刻一刻、リスクテイクするのが人生。こんな当たり前のことを日本人は理解していないんです。
国が錯覚を与えてきたんです。雨が降っても国が全部責任を取りましょう。雷が落ちても責任取りましょう。こういう不可能なことを国が国民に保障するという、おかしな社会を作り、みんなそこにどっぷり浸かっているわけです。麗しくも、気だるい社会。国の責任は大きいですね。
---------今後の行動計画は。
宮内 市場化テストのモデル事業を4月から始まる新年度中にやります。06年度から、本格的にいろいろな事業を取り上げられるように、05年度の内に制度をきっちり作るのが我々のミッションです。
●宮内議長のインタビューを含めた「特集 官業開放−−官の仕事を奪れ!」を、日経ベンチャー2005年3月号で読めます。 日経ベンチャーのお申し込みはこちら。
宮内義彦
Yoshihiko MIYAUCHI
1935 年、神戸市生まれ。58年、関西学院大学商学部卒業。60年、米ワシントン大学経営学部大学院卒業。経営管理学修士(MBA)。60年、日綿實業(現双日)入社。64年、オリエント・リース(現オリックス)入社。80年、代表取締役社長。2000年、同会長。94年に行政改革推進本部の専門委員に就任して以来、規制改革の「民」代表を務める。2001年4月、総合規制改革会議議長。2004年4月、総理大臣の諮問機関、規制改革・民間開放推進会議議長に就任。「官業開放」を先導する
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK15掲示板