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【白公連立６年】（「しんぶん赤旗」 2005-10-6）
紙面からの転載なのでURLはありません。
公明党が１９９９年に小渕内閣で自民党と連立を組んでから５日で丸６年となりました。支持基盤の崩れが激しい自民党の“公明依存症”は進み、内政、外交とも行き詰まりをみせる自民党政治の延命装置となっています。自公両党の融合・一体化は、どこまで進んだのか。
【進む“融合・一体化”】
公明党が与党入りして以降、５回の国政選挙が行われました。連立発足当初は、小選挙区で勝てない公明党候補を自民党がどう支援するかが自公選挙協力の大きなテーマでしたが、回数を重ねるごとに、様相は様変わり。創価学会・公明党の支援のいかんが自民候補の当落を左右するといわれるところまで、事態は進みました。
先月行われた総選挙で公明党は、過去最高の２３９人の自民党公認候補を推薦しました。うち、小選挙区で１９０人が当選。“勝率”は79.5%です。比例代表で復活当選した３４人も含めると、勝率は93.7%にまではねあがります。
自民党の当選者に占める公明党推薦の割合は、小選挙区で86.8%、比例も含めた全体で75.7%。４人に３人以上が、創価学会・公明党票の恩恵にあずかりました。
公明党の冬柴鉄三幹事長は「小選挙区では自民党候補が軒並み当選しましたが、公明党の推薦がなかったら、多くの選挙区での結果は逆転していたはずです。実質的な意味で自民党の議席の中には、公明党の支援というものが、しっかりと入っている」(「公明新聞」９月２５日付インタビュー)と主張。“巨大与党”が創価学会・公明党の力によって実現されたことを誇っています。
【自民「比例区は公明へ」解禁】
“小選挙区での協力の見返りに、比例票をよこせ”―これが公明党の選挙協力の条件です。
ただ、昨年の参院選までは、自民党候補が公然と「比例は公明へ」と呼びかければ、それが批判の対象となる空気がありました。小泉首相も「政党人として、自分の政党以外の他党に投票してくださいというのは、好ましいものとは思わない」(２００３年１１月２６日、衆院予算委)と発言。２００４年の参院選では、自民党は「比例代表での公明党への投票を呼びかけることを禁止する」という方針を決め、地方の党組織にも徹底を図りました。
ところが、今年の総選挙では、自民党の幹部や閣僚経験者などにも「比例は公明」と公然と口にする例が続出。武部勤幹事長も「比例区では自民、公明党は一つの政党と同じ。ともどもご支援とご協力を」(９月３日、千葉・津田沼駅前)と演説し、「比例は公明」を事実上“解禁”しました。
選挙後の国会で、民主党の前原誠司代表にこの問題を問われた小泉首相も「各候補者が判断する問題だ」とのべるにとどめ、公明党の神崎武法代表は「自民党侯補が個別に判断したもので、きわめて自然な主張」だとまで言いきりました。
【海外派兵を強行 年金改悪を主導】
国民にとって深刻なのは、自公両党の融合・一体化のもとで、外交、内政とも行き詰まりをみせる自民党政治が延命されてきていることです。
公明党は米国のアフガン戦争支援のためのテロ特措法(０１年１０月)やイラク派兵法（０３年７月)など、憲法９条をじゅうりんする海外派兵法を自民党とともに次々強行。国民の暮らしでも、健保サラリーマン本人３割負担の導入（０３年４月)や大幅な保険料引き上げと給付引き下げを国民に押しつける年金改悪法の成立(０４年６月)を主導。基礎年金の国庫負担引き上げの財源に定率滅税の縮減・廃止を充てよ、と言い出したのも公明党でした。
総選挙で自民党が単独過半数を大きく超える議席を得たもとで公明党は「ブレーキ役として言うべきことはきちんという」(神崎代表、９月１７日の党全国県代表協議会)といいますが、この６年は「ブレーキ」どころか、平和と暮らしを壊す「アクセル役」です。
【自公連立の歩み】
【1999年】
10月 公明党が連立政権に参加。自自公政権が発足
【2000年】
４月 自由党が連立離脱。一部が保守党を結成して連立に残り、自公保政権が発足
６月 総選挙
【2001年】
４月 小泉政権発足。自公保連立の枠組を維持
７月 参院選
【2002年】
12月 自衛隊イージス艦をインド洋に派遭
【2003年】
６月 有事３法案を強行
７月 イラク派兵法を強行
11月 総選挙
12月 神崎公明党代表がイラク・サマワを訪問。政府がイラクヘの自衛隊派兵を決定
【2004年】
６月 年金改悪法を強行
７月 参院選
【2005年】
６月 介護保険改悪法を強行
９月 総選挙
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