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2005.10.4(その1)
2005年森田実政治日誌[371]
http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/
前原民主党の本質――前原民主党はネオコン・改憲路線をとり、ブッシュ・小泉体制にすり寄り、小泉体制内での生き残りを策す
「千軍は得易く、一将は求め難し」(『漢宮秋』)
政治においてはとくに指導者が大事である。悪い指導者を選んだら大変なことになる。
民主党がネオコン政治家前原誠司氏を党代表に選出したことは、民主党の致命的な失敗だったと私は思っている。「一将は求め難し」である。指導者の選出を間違ったとき、その政党も国民も危機に立つ。自民党政権の場合も同様である。
いま小泉首相は愚かなテレビのおかげで人気絶頂であり、成功したように見えるが、自公両党が小泉純一郎氏を日本の指導者に選んだことは、日本国民にとって、歴史的大失敗だった。第二次大戦前、浜口雄幸や近衛文麿や東条英機を選んだのと同じ失敗である。
民主党の前原体制のスタートについて、マスコミは誤報をつづけている。マスコミは前原代表の「戦う民主党」という誇大宣伝に騙されてしまっている。前原代表がめざしているのは、小泉首相と根本的には同じ政治路線である。国際路線、国内路線とも米ブッシュ共和党路線の枠内にある。 外交路線はネオコンであり、経済政策は優勝劣敗のハードな自由主義である。国内政策は小泉構造改革とほとんど差はない。
前原氏は小泉首相と同じ路線の上で「小泉内閣と戦う」という。これは、欺瞞である。戦うパフォーマンスを行うだけのことである。
マスコミは「世代間対決」などと評しているが、ブッシュ・小泉・ネオコン勢力内の小さな世代間対決にすぎない。
前原体制の本質は、小泉自公体制により寄って、あわよくば小泉大政翼賛体制の片棒を担ごうとするところにある。いまは、自ら小泉自公体制に近づき、「われわれ民主党は、小泉さん、あなたと同じ道を進む。仲間に入れてくれ」と要求しているようなものである。
前原代表の登場により、民主党は小泉内閣と理念・政策で対決する真の野党ではなくなった。いままでの民主党には与党的要素はあったが、根本は野党だった。しかし前原代表になって、野党の振りをするが、根は与党の一部になった。前原民主党は小泉自公体制の軒下に来て、大声を上げて野党のように振る舞っているにすぎない。
前原民主党は欺瞞的存在である。根本的には小泉体制の協力者である。
民主主義を守るためには、真の野党が必要である。前原代表によって、民主党は小泉体制に対決する野党ではなくなった。民主党が政権交代を真面目に狙うのであれば、ブッシュ・小泉・ネオコン体制の外側にいて、米国内で動き始めた脱ブッシュの流れを日本の中にも起こさなければならない。それをしない民主党には存在意義はない。
野党をどう再建するか、日本国民は真剣に考えなければならない。
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