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(回答先: 【関連】 『人権回復』に厚い壁 『何のための再審か』 【東京新聞】 投稿者 愚民党 日時 2006 年 2 月 10 日 09:21:28)
【関連】自らの誤り口閉ざす
『開かれた司法』逆行
■解説
横浜事件の再審判決で横浜地裁は、画一的な法解釈の形式論に終始し、故人の元被告らと遺族の名誉回復の願いを、事実上、門前払いにした。
元被告らは、過酷な拷問で屈辱的な虚偽の自白に追い込まれ、終戦直後の混乱期に、実体審理を経ないまま有罪判決を受けている。国家権力による思想犯罪捜査と、人権蹂躙(じゅうりん)に追随した司法制度の被害者でもあった。
政治犯などの取り扱いで米進駐軍の責任追及を恐れた司法関係者が、訴訟記録を焼却処分した問題もある。司法の“証拠隠滅”が、再審請求に必要な裁判記録を失わせ、元被告らの再審の道を長く閉ざしてきた。この間に元被告は全員が他界した。
だが判決は、実体審理に踏み込まない「免訴」を盾に司法自らの責任に口を閉ざした。
裁判長は「誠に残念というほかない」と述べただけで、再審を公開審理で行ったことを「弁護人らの主張に謙虚に耳を傾けた」と自画自賛した。「こんなに人権を軽んじる社会があっていいのか」と遺族らの落胆は大きい。
裁判所は二〇〇九年までの裁判員制度導入を前に「開かれた司法」を目指すが、制度の前提として市民の理解は欠かせない。
司法が過去の誤りに真摯(しんし)に向き合う姿勢が今回期待されたが、判決は、時計の針を逆に回したように見える。 (横浜支局・佐藤 大)
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060210/mng_____sya_____002.shtml