★阿修羅♪ > 日本の事件18 > 752.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
朝日新聞からhttp://www.asahi.com/national/update/0123/TKY200601230250.htmlより引用
仙台育英事故の運転手に懲役20年 危険運転致死傷罪
2006年01月23日20時20分
宮城県多賀城市の国道で昨年5月、飲酒運転のRV車がウオークラリー中の仙台育英学園高1年生の列に突っ込み、3人が死亡、15人が負傷した事故で、危険運転致死傷罪に問われた同市山王、解体工佐藤光被告(27)に対し、仙台地裁は23日、求刑通り懲役20年を言い渡した。法定の上限にあたり、同罪で起訴された被告としては過去最高の量刑。卯木誠裁判長は「15歳の被害者の失われた未来を思うと犯行はあまりに酷(むご)い」と述べた。
判決によると、佐藤被告は昨年5月22日未明、ビール1杯、焼酎10杯程度を飲んだ後に車を運転し、居眠りをして生徒の列に突っ込んだ。呼気1リットル中0.3ミリグラムのアルコール濃度が検出された。
判決は、目撃者の証言などから、被告が事故前に赤信号の無視や急な車線変更を繰り返していたと指摘。居眠りに気づき、危ないと認識しながら運転を続けており、同罪の成立要件である「危険運転の認識」があったのは明らか、と述べた。
動機について「運転代行費用を惜しんで帰宅するために運転を始め、行けるところまで行こうと考えた。極めて身勝手かつ安易な考えだ」と指摘。遺族の処罰感情や、被告に十分な賠償が見込めない事情なども考慮し、法が予定する最高の懲役刑を科すのが相当と結論づけた。
弁護側は「被告は泥酔状態ではなかった。事故時の居眠りは飲酒でなく、仕事による睡眠不足が原因」として、同罪は成立しないと主張していた。
危険運転致死傷罪は、酒酔いなどの悪質な運転に対する厳罰化を求める遺族らの意向を受け、01年に新設された。05年1月には、最高刑が懲役15年から20年に引き上げられた。
法務省によると、交通事故の責任を問う裁判では、栃木県の事故で危険運転致死傷罪に道路交通法違反(ひき逃げ)罪などが併合され、04年に懲役18年の判決が確定した例が過去最高となっている。