★阿修羅♪ > 日本の事件18 > 728.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
庄内町のJR羽越本線特急いなほ脱線転覆事故で、JR東日本は17日、不通となっている鶴岡−酒田間について、19日始発から運転を再開すると発表した。きょう18日に試験運転を行う。事故現場付近を常時徐行運転とし、風速計を増設するなど当面の安全対策をまとめたことや、運転再開を求める地元の要望も強いとして実施に踏み切る。
昨年12月25日の事故発生から25日ぶりに、上下線合わせて特急20本、普通44本、貨物20本の列車が運転を再開する。徐行するため所要時間は特急で従来より約3分長くなる見込み。試験運転は18日午前9時から、上下合わせて7本(うち「いなほ」2本)を走らせる。
JR東日本は、運転再開に向けた当面の安全対策として▽現場付近の3カ所に風速計を増設する▽気象状況の急変を考慮して常時、時速45キロの徐行運転を行う▽風速20メートルで時速25キロ以下の速度規制、風速25メートルで運転中止とする「早め規制」を実施する▽風速計と連動して列車を停止させる特殊信号発光機を8カ所に新設する−などを実行する。
11月末までに現場付近の約2.3キロ区間に防風柵を設置する。金属製の網、格子など風を和らげる構造にする計画で、おおむね15億円の事業費を見込んでいる。完成した時点で常時徐行運転を解除する方針。また、今回の事故現場以外の路線でも風速計を増設し、風に関する規制を強化する。
原因究明と抜本対策は同社の羽越本線事故原因究明・対策検討委員会で協議する一方、JR東日本研究開発センター内に2月1日、防災研究所を新設し、局地風など自然現象を研究する。
同社の大塚陸毅社長は17日午後、北側一雄国土交通相と会談し、事故を起こしたことを謝罪するとともに、運転再開と当面の安全対策について説明した。また、同日夕の記者会見で、橋口誠之副社長は「当面できる限りの安全対策がまとまった。地元の県、市町村から要望が強く、こうしたことから運転再開を決めた」と述べた。
事故現場は既に復旧工事が完了。通勤通学などへの影響が大きく、地元自治体から早期運転再開を求める声が出ていた。21日から大学入試センター試験が始まるため、JR東日本はそれ以前の再開を検討していた。
県、庄内町にも再開を伝える
JR東日本の鈴木俊一取締役仙台支社長は17日午後、県庁を訪れ、後藤靖子副知事に事故防止対策などを説明した上で、19日から運転を再開することを伝えた。
また、庄内町にもJR東日本新潟支社の幹部が訪れ、運転再開と安全対策などを原田真樹町長に説明した。原田町長は「受験生、高校生を持つ父母から早期再開の要望が多くあり、本当に良かった」と語った。
(1月18日付朝刊)
http://yamagata-np.jp/gogai/gogai20051225.html#30