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□アシアナ航空元社員、通行証渡して40人密入国させる [読売新聞]
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060116it01.htm?from=top
アシアナ航空元社員、通行証渡して40人密入国させる
航空会社員ら空港関係者に交付される制限区域への「立ち入り証」(通行証)を悪用し、成田空港で不法入国の手引きをしていたとして、埼玉、鳥取両県警の共同捜査班は16日にも、韓国籍の千葉県富里市日吉台、元「アシアナ航空」社員、閔淳聖(ミン・スンソン)被告(38)を入管難民法違反(営利目的不法上陸等援助)容疑で再逮捕する方針を固めた。
立ち入り証を使った密入国事件の摘発は全国で初めて。
捜査班は、背後に不法入国あっせんブローカーの存在があるとみて、余罪とともに、追及する。テロ対策の必要性が指摘される中、空港関係者への対策も急務となる。
調べによると、閔被告は昨年3月22日、中国から同空港に到着した中国籍の無職の女(27)に、同僚社員の立ち入り証を手渡したうえ、職員専用通路を出入りするのに必要な暗証番号を教え、入国審査を受けないまま不法に入国させた疑いが持たれている。
2人は入国審査場の手前で落ち合い、乗り継ぎ客として「乗換検査場」を通過。その後、閔被告が、女に立ち入り証を付けさせ、職員専用通路のゲートを通り抜けさせていた。
閔被告は、捜査班に対して、成田空港内の同航空支店に勤務していた2004年夏ごろから昨年夏までの約1年間に、約40人の外国人を密入国させていたと供述している。1回につき数十万円の報酬を受け取っていたとみられる。
埼玉県警川口署が昨年10月、無職の女を同法違反(旅券不携帯)容疑で逮捕。女の供述などから、中国人2人に偽造パスポートを手渡したとして同法違反(偽造旅券提供)容疑で同月、鳥取県警に逮捕された閔被告が浮上した。
成田国際空港会社(NAA)によると、立ち入り証は、NAAや成田税関支署が航空会社職員や業者などに対して発行。関係者しか立ち入れない空港内制限区域を行き来できるという。
NAAは「入国管理局、税関などと連携し再犯防止に努めたい」としている。
(2006年1月16日3時1分読売新聞)