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(回答先: 誘拐容疑で3人逮捕 身代金目的 仙台・乳児連れ去り(河北新報) 投稿者 熊野孤道 日時 2006 年 1 月 10 日 00:18:33)
Yahoo!ニュースからhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060109-00000017-khk-tohより引用
推理小説気取る犯行 謎めいた要求次々 仙台・乳児誘拐
赤ちゃんの貴い命をめぐり、緊迫した時間が流れた。仙台市宮城野区の光ケ丘スペルマン病院(志村早苗院長)で生後11日の山田柊羽(しゅう)ちゃんが男に連れ去られた事件は、柊羽ちゃんが8日早朝、無事保護され、宮城県警は宮城県七ケ浜町の50代男と30代妻、男の元女婿の計3人を逮捕した。志村院長に脅迫文を送り付け、要求を大胆に繰り返した周到な犯行。保護までの50時間は、サスペンス映画を地でいく特異な展開をたどった。
脅迫文が見つかったのは、柊羽ちゃん連れ去りからほぼ丸一日たった7日午前2時40分ごろ。病院から約700メートル離れた新聞販売店の裏ドアに張られていた。封筒表には縦書きで「大事ナ手紙デス スペルマンノ志村院長ニ 届ケテクダサイ」。
脅迫は紙2枚の表裏に手書きされていた。「シュー君はとても元気だ」「ミルクもたっぷり飲むし うんちも異常ない」。書き出しで柊羽ちゃんの無事を示し、院長への要求に入る。
7日午後9時にJR仙台駅(青葉区)のステンドグラス前に来るよう指示し、「あなたを確認する。その後21時52分の仙石線で石巻に向かってもらう」と命じた。
要求はミステリー小説のように続く。「いつも携帯(電話)に注意すること」と警告し、各駅ごとに1両ずつ前の車両に乗り移るよう指示。要求額は意味ありげな6150万円。このうち150万円は小分けにさせる謎めいた内容だった。
犯行理由をほのめかす大胆さも。「院長には些細(ささい)なことでも私には大きな貸しがあります その盾にシュー君を使ってしまった」と恨みをにじませながら不気味に突き付けた。
「いずれ私は捕まるだろう」としながらも、警察の捜査を警戒した。目立つように「禁」を○で囲んだ文字の次に「発信器は入れない ヘリコプターを使わない」と挑戦的に指示。「警察の臭いがすればすべて中止」と威嚇した。最後は病院に電話を入れることを予告した。
午後4時22分。病院に最初の電話が入った。事務長が「手紙の方ですか」と聞くと、逆探知を用心するように「切ります」と脅す犯人。院長の携帯電話番号を伝えると切れた。
現金を運ぶ志村院長の携帯電話には計4回、犯人の指示があった。石巻駅到着後の午後11時28分には、タクシーで三陸自動車道を南下するよう命じ、「金を受け取ってから6時間後に解放する」と告げた。
院長は8日午前1時半から午前3時まで、指定された利府町内の「9キロポスト」の待避場で待ったが、犯人は現れなかった。日付をまたいで約6時間、ゲームを楽しむかのように院長を翻弄(ほんろう)した。
「国立病院の裏の廃虚に赤ちゃんを解放した」。要求が途絶え、不気味な沈黙が続いていた午前5時38分。スペルマン病院に再び入った犯人の電話は、柊羽ちゃん解放を告げた。
幼い命を危険にさらした犯行の狙いは何か。動機の解明に向けた捜査に焦点は移る。
(河北新報) - 1月9日7時4分更新