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http://www.asahi.com/national/update/0105/SEB200601040012.html
03年4月の鹿児島県議選に絡む公選法違反事件の捜査で、県警が選挙区内の60歳代男性に架空の供述を強要し、容疑者に仕立てようとしていたことが分かった。同法違反(買収)の罪で公判中の元県議の関係者から20万円をもらい、事件に関係ない仕事仲間8人に配ったとする調書を作成した。捜査関係者は「元県議を再び逮捕し、不十分な捜査を補強したかった」と話した。
県警は、男性の自白調書に基づく買収容疑について地検に相談したが、立件されなかった。
この男性は、家族が元県議の関係者と知り合いで、03年7月に3日間、県警が借りた宮崎県内の串間署で任意の取り調べを受けた。
男性によると、捜査員に「元県議の関係者から金をもらったことを認めろ」「陰の協力者になれ」などと自白を強要された。男性は元県議との面識はなく否認したが、捜査員から「家族も一から徹底的に調べる」などと言われたため、調書に署名、押印することにしたという。
朝日新聞は男性や仕事仲間8人が容疑者に仕立てられた、県警が作成した事件チャート図を入手。パソコンで作られたもので、事件に絡み、この男性を中心とした買収資金の流れが記されていた。聴取直後の「H15・8・3現在」との日付があり、元県議の妻が県議選直前の03年4月上旬ごろ、元県議の関係者を介し、男性を含む数人に計210万円を配ったとしている。
男性はこのうちの20万円を受け取ったことになっており、「4月5日から7日にかけて、8人に各々現金1万円を供与」と記載。「供与後の残金は、生活費等として自己費消」と書かれている。男性の下には8人の名前や生年月日、年齢、住所の個人情報が記入されているが、いずれも事情聴取はされなかった。
元県議は03年6月4日に逮捕、同25日と7月23日に再逮捕されていた。捜査関係者の一人は取材に対し、この男性らを容疑者に仕立てようとしたことを認め、「元県議の買収資金が判明しておらず、元県議を4度目となる逮捕に持ち込みたかった」と話した。
男性は、うその調書に署名までしてしまい、自暴自棄で自殺も考えたという。「取り調べで金を配った先として知人8人の名前を挙げさせられた時は、本当につらく、申し訳なく思い、ずっと心に引っかかっている」と朝日新聞の取材に話した。
鈴木邦夫・県警捜査2課長は「通常では考えにくい指摘を受けて当惑している。捜査の経過においては、部内での検討や関係機関との協議を経て立件の相当性を判断するのが通例であります。本件は立件していませんが、いずれにせよ捜査は法と証拠に照らして推進し、県民の信頼を背景に行わなくてはならないものと承知しています」とコメントしている。 ◇
〈キーワード:鹿児島県議選公選法違反事件〉03年4月の鹿児島県議選曽於郡区(定数3)に立候補、初当選した中山信一被告(60)=同7月20日付で辞職=派による計191万円の現金の受供与があったとして、中山被告や妻ら計13人が買収と被買収の罪で起訴(うち1人は在宅起訴)された。公判では13人全員(うち1人は公判中に死亡)が無罪を主張。自白の信用性などを巡って鹿児島地裁で審理が続いている。
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こういうことがいまや警察では日常茶飯事になっているのかもしれない。