| ★阿修羅♪ > 日本の事件18 > 594.html ★阿修羅♪ |
|
| Tweet |
世田谷一家殺害事件から５年 足音消すため？「横歩き」多用
平成十二年十二月、東京都世田谷区の会社員、宮沢みきおさん＝当時（４４）＝一家四人が殺害された事件で、犯人のものとみられる横向きの足跡が室内に複数残っていたことが、警視庁成城署捜査本部の調べで分かった。事件は発生から三十日で丸五年。横歩きを多用した特異な行動から、犯人の異常性がまたひとつ浮かんだ。
▼異常・几帳面
捜査本部によると、横向きの足跡は、宮沢さん方二階の子供部屋にある二段ベッド近くで複数見つかった。また、二階から一階に通じる階段にも残されており、途中、足跡の向きが入れ替わり、壁側から手すり側に移動していた。
横向きを多用していた犯人の狙いは−。捜査員の一人は「音を出さないように歩くためと、階段では上と下いずれかから住人が来ても反応できるためではないか」。その上で「こうした特殊な歩き方は軍隊経験のある者の可能性もある」とみている。
血の海の中に長時間滞在。殺害後、パソコンを操作したり、アイスクリームをかぶりつく。生理用品で止血…。この事件では、犯人の“奇行”がいくつも明らかになっているが、捜査本部は横歩きにも注目。犯人像分析の手がかりにするとしている。
犯人は身に付けていたジャンパーや帽子、マフラーなどを現場に脱ぎ捨てていったが、これらはたたんでおかれていた。仏製の香水が付着していたハンカチもアイロンがけされたものを使用していたことがこれまでに分かっている。
犯行後、アイスクリーム四個をカップを搾り出すようにして中身を押し出し、歯形がつくほどきつくカップをかんで食べていたが、うち二個のカップは宮沢さんが使用するパソコンの脇に重ねて置かれていた。
捜査幹部は「横向き歩行を含めた犯人の異常さが、服をたたむといった几帳面（きちょうめん）ぶりによって、より際立つ」と指摘する。
▼金目当ての線
子供まで殺害する残虐性から捜査は「怨恨（えんこん）」の線で進んでいた。だが、五年間の捜査で、一家をめぐるトラブルが確認されていないため、捜査本部は、最近になって「金目当て」の線でも捜査を進めることにした。
居間の書棚の引き出しは、下から順に開けられていた。上から開けると引き出しを一度閉めなくてはならないが、下から開けていくと犯行時間の短縮が可能になるため、常習窃盗犯がこうした手口を使うという。
また、（１）二階居間のソファにキャッシュカードと免許証が並べられ、暗証番号を探っていた可能性がある（２）二階風呂場の小窓から侵入する手口（３）泰子さん＝当時（４１）＝が経営する塾の売上金約十五万円が奪われた−などからも、捜査本部は「金目当て」に注目。当時、家賃などを滞納したり、金融機関から督促を受けたりしていた者の洗い出しを進めている。
ただ、ある捜査員は「金目的なら犯人は十一時間も宮沢さん宅にとどまる必要はなく、キャッシュカードも奪うはず。恨みや人格異常者の犯行の線も依然排除できず、単純に金目当てとも決め付けられない。難しい捜査だ」と話している。
◇
【用語解説】世田谷一家４人殺害事件
平成１２年１２月３１日、東京都世田谷区上祖師谷の宮沢みきおさん方で、みきおさんと妻の泰子さん＝当時（４１）、長女、にいなちゃん＝同（８）が刺殺され、長男の礼君＝同（６）が窒息死させられているのが見つかった。犯行は３０日夜とみられる。現場には犯人の血が付いた指紋が残されており、血液型はＡ型。警視庁は犯行当時１５−３５歳、身長１７５センチ前後の男で、遺留品から本人か周辺者に海外渡航歴があり、現場に何らかの土地勘がある。また家族の外泊に無関心な家庭かアパートなどの単身居住者とみて捜査している。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/30na1003.htm
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。