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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051230-00000001-yom-soci
山形県庄内町のJR羽越線脱線・転覆事故で、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は、事故発生時、現場付近では「マイクロバースト」と呼ばれる強烈な気流が発生していたという見方を強め、当時の気象を分析するため、航空気象専門家に鑑定を委託する方針を決めた。
今回の事故で事故調は、現場付近に設置されていた風速計は秒速20メートル程度の風しか記録していないことなどから、半径数百メートル〜2キロ程度の狭い範囲で70メートル超の突風が吹くマイクロバーストが起きた可能性が高いと判断した。
事故調などの調べによると、事故当時、現場周辺の上空は寒冷前線が通過中で、雷を伴う強力な積乱雲が発生していた。積乱雲内ではまれに、強力な下降気流が発生、地表に衝突して水平方向に広がるマイクロバースト現象が起きることが知られている。
航空気象の分野では、離着陸時の航空機がマイクロバーストに遭遇した場合、致命的な事故につながることから研究が進んでいる。だが発生は局地的で、継続時間も短いため、事前に予測するのは極めて困難とされている。
今回の事故で事故調は〈1〉脱線地点から約900メートル離れた風速計は20メートル前後の風しか観測していない〈2〉現場付近の小屋が強風で大破した形跡がある〈3〉運転士が「(列車が)大きな力で一気に押される感じだった」と供述している――などの点に注目。
さらに、山形地方気象台酒田測候所などから、積乱雲をとらえた当時の気象レーダー記録や風向・風速データを入手・分析した結果、現場付近でマイクロバーストが発生していた可能性が高いと判断した。
このため事故調は、過去に起きた航空機の乱気流事故の調査にも参加した航空気象専門家を起用、事故発生時の気象状況を詳しく分析する。事故調によると、鉄道事故の原因調査に航空気象専門家が関与するのは、極めて異例という。