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■[劣化ウラン弾]元米軍兵士・マシュー氏とその子供の手について
このようなことを言っている人がいるわけなので、
→↓【リンクの不備で訂正、再投稿します】 あまりにひどい言いよう
http://www.asyura2.com/0505/nihon17/msg/311.html
「陸自第一次派遣隊の隊員の中に、帰国後に奥さんに赤ちゃんができた先輩がいるのですが、今年の3月末に生まれた赤ちゃんは、手の指が2本しか無く、カニのハサミのようになっているのです」
僕がこの情報でひっかかるのは”手の指が2本しか無い”ということです。
テレビ朝日の『ザ・スクープ』がアメリカでの取材で放映したイラク帰りの兵士の子供の奇形とまったく同じだったからです。同じ奇形がどのくらいの確率であらわれるのかが僕にはわからないので判断を保留しています。
もし、この陸自第一次派遣隊の隊員の子供の話がテレビの『ザ・スクープ』を見た者が故意にデッチあげたものだとしたら、今後本当にイラク派遣隊の隊員の子供に劣化ウランが原因の奇形の子供が生まれても、「またデマか…」ですんでしまうことを僕は恐れるからです。
(太字は引用者=俺)
何度も同じことを言いますと、何をどう「恐れる」かは不明ですが、「劣化ウランが原因の奇形の子供」が生まれることはありません。ていうか、「劣化ウランの放射性物質が原因の奇形の子供」ですか。
また、「もし、この陸自第一次派遣隊の隊員の子供の話がテレビの『ザ・スクープ』を見た者が故意にデッチあげたものだとしたら」という前提は謎の前提なのでコメントのしようもありませんが、現在流布されている「カニのハサミのようになっている」子供というデマを流している人(横山きっこさん)が「『ザ・スクープ』を見た者」かどうかは不明です。
もちろん、普通に生まれた時点で何らかのハンデを負う子供の確率は、普通の人が考えるよりかなり高いので(通常2〜3%ぐらい)、陸自第一次派遣隊の隊員に、手が「カニのハサミのようになっている」子供が生まれる可能性もありますが、それは「裂手症(Ectrodactyly)」という症状で、「イラク帰りの兵士」(ジェラルド・マシューさん)の子供(ビクトリアちゃん)の症状とは、外観も原因も違います。
裂手症(Ectrodactyly)の手はこんな感じです(googleイメージ)
→Ectrodactyly
「イラク帰りの兵士」(ジェラルド・マシューさん)の子供(ビクトリアちゃん)の手はこんな感じです。
→New York Daily News - Home - Daily News Exclusive: Juan Gonzalez - The war's littlest victim
→イラク レポート <米国編2>
→伊藤和子のNYだより
ちょっとビクトリアちゃんの手に関しては、はっきり写っているものはないんですが、テキストによるとこんな感じです。
→New York Daily News - Home - Daily News Exclusive: Juan Gonzalez - The war's littlest victim
The baby was missing three fingers and most of her right hand.
赤ちゃんは3本の指が無く、右手のほとんどが無かった。
→イラク レポート <米国編2>
はたして、昨年6月に生まれたビクトリアちゃんの右手には、豆粒のような小さな指が2つしかついていなかった。
→伊藤和子のNYだより
ビクトリアちゃんには右手の指がない。
「裂手症(Ectrodactyly)」は、こんな感じです。
→裂手症
手足の中央部分の指が欠損するまれな異常で、男子に多く、優性遺伝が認められる場合があります。典型的なものは、中指が欠損し、指間の切れ込みが深く、手が裂けたような外観です。裂手症は機能的には一般に良好です。
つまり、「右手の指が(ほとんど)ない」「左手に3本の指が無い(写真を見ると「4本」あるようにも見えますが)」というビクトリアちゃんの手は、「先天性四肢障害」の中の「四肢末端低形成症」と一般的に言われているものだと思います。
→先天性四肢障害児父母の会トップページ
→父母の会99年宣言
先天牲四肢障害児父母の会99年宣言
私たちは、「障害」をもって生まれたわが子が、
ありのままの姿でのびのび暮らせるような社会をめざす立場から、
“生命の選別”につながる「出生前診断」技術の進展に深い懸念を示し、
障害者=不幸の図式、偏見の中で、
「障害」を理由とした中絶を合法化する「胎児条項」の導入に反対します。
宣言そのものはとてもいいもので、障害者に興味のあるかたは目を通してみるといいと思うんですが、本題ではないので省略して、
→親のための『先天異常』用語の解説
1.四肢末端低形成症 会員数258(25.7%) 「環境」
「父母の会会員」の4分の1を占める疾患です。
「末端」というのは、手足の端(はし)で、「低形成」というのは、発達が悪いという意味ですが、しかし、この「四肢末端低形成症」は、手足の一部が欠損していたり、発育が悪い(低成長)が起こったものを言います。
実際の症状を見ますと、症状は手足の軸を横切るように障害(横断型)が起こっていて、軽い場合には、1本または数本の指の先だけが短く、重い場合には、肩から肘までの骨(上腕骨)の途中から先が全くなくなっていたり様々です。一番多いのは、肘から手前の骨(前腕骨)の3分の1以下の欠損でず。
特徴は、左右の症状の形や程度が同じでない事と、欠けている所は「切断」状になっていたり、切り株状に見える場合には、その断端の皮膚を良く見ると「皮膚紋理」といって手指や足指の先に特殊な皮膚構造が残っていたり、その構造を持つ5つの肉塊があったりすることです。また、指の先だけが癒着して、指の中間に穴が開いていることもあります。そして障害を起こしていない指の関節は良く動きます。
これは、『形による分類』(表3)では、手足の部分が欠けている『欠損』に属し、手足の軸に直角に欠けている[横断型]です。また、一部には、発達の悪い『低成長』に属するものもあります。
また、『原因別分類』(表2)によれば、『胎児障害』のなかの、発育の経過中に手足が出来なかった[形態形成障害](ここには「発生障害」としてある)ものです。起こる時期は、表4の羊膜裂傷続発症として起こるものでは、胎児期の、5週の四肢減形成の中と、7週以降に起こるものがあるようです。
ヒトの体の各部分は両親から貰った遺伝子を設計図として、母親の胎内で、母親の食べたものを材料として出来ます。これが「遺伝」と「環境」です。四肢末端低形成症は、遺伝でなく環境のせい(胎児障害)で出来たと考えられています。しかし、環境の中に手足の発達を障害する原因が沢山あって、そのどれがどのように働いたらこのようなことが起こるのかと言うことになると、殆ど分かっていないのが現状です。
四肢のこのような欠損は、「四肢減形成」と呼びまずが、全体では10,000人当たり6.3人、つまり約1,600人に1人生まれています。(表5)これを私は、「お母さんのおなかの中での交通事故のようなものです」、と説明しています。
治療は、原則的には対症療法といって何か症状が出た時に対応することしかありません。外科的治療の適応でないことが多いようです。
4.裂手裂足 会員数112(11・2%) 「環境・遺伝」
「裂手」は、一般の辞書にはありませんが、医学辞書には、「中指列(なかゆび)の欠損、および第V中手骨(手の平の骨)の形成不全または欠損により裂隙をきたし」た状態(最新医学大辞典、医歯薬出版)と書いてあります。そして、特に両側性が多いことと、遺伝性が多いことが追加されています。
遺伝子に異常があると起こる疾患を「遺伝病」と呼びますが、その典型的な例が「裂手裂足」です。
しかし、裂手裂足は一般的には胎児期に「環境の影響」だけで起こったものが多く「遺伝性のある」ものは全体の10%以下と考えられています。
裂手裂足は、「常染色体性優位遺伝」をすると考えられています。これは、お父さんとお母さんから1つづつ貰った遺伝子の片方に異常があると症状が現れます。ということは、正常な遺伝子を1つ持っていることを示しています。手足を設計する遺伝子は、両手両足に同時に働くと考えられているので、両手両足に同じ症状が現れる筈ですし、そのような例も知られています。
しかし、実際には、「遺伝性のある裂手裂足」の場合でも、症状は手だけ、足だけ、片方のみに現れれることもあり、その症状も親と子で多少違うのが普通のようです。これは、遺伝子は、環境の影響で働いたり働かなくなったすることで説明されますが、許しい事はまだ分かっていません。 最後に、治療について述べますと、こうした症状があっても日常生活に不自由を感じることは殆ど無いので、原則として治療の必要はありません。しかし、この指の間の裂隙を縫い合わせる手術を希望するヒトもいます。その手術をする場合には、くれぐれも、機能障害が残らないように注意してほしいものです。
「環境」が原因である四肢末端低形成症と、もともとの遺伝子に環境が影響して原因となる裂手裂足症、それにその症状の違いなどもはっきりわかったんじゃないでしょうか。
自分の子供が何らかの障害を持って生まれてくることは、それなりの確率として両親が考えなければならないことですし、その「原因」が現代の医学では不明な部分が多いということは、障害児を持つ両親にとってはさらに残念なことだとは思いますが、現在劣化ウランが「反米・反核」の材料として、反米・反核団体によってイデオロギー的に用いられていることを考えると、ジェラルド・マシューさんとそのお子様の不幸に同情するよりは、「人の不幸を自分たちのイデオロギーのために利用しているような団体」がその背後に感じられて、嫌な気持ちになります。
俺が恐れるのは、今後本当にイラク派遣隊の隊員の子供に奇形の子供が生まれたら、「劣化ウランが原因で…」と、根拠のないプロパガンダに使われる可能性があることです(現にビクトリアちゃんは使われている気がします)。
そういう人たちに対する俺の不快感は、たとえば以下のテキストをご覧になってみてください。
→「正義の人」になってはいけない
→噂を噂として流布させることが好きな人のいる掲示板とその人たちについて
「阿修羅」の掲示板にまでは、とても参加できないので、お暇な人がいたら今回のこのテキストを、→「↓【リンクの不備で訂正、再投稿します】 あまりにひどい言いよう」←というテキストのコメントとして貼ってみてください。
なかなか掘ってみる価値のありそうなテキストが豊富なので、少しコツコツとやってみますか。
たとえば、こんなの。
50年代、アメリカのアイゼンハワー政権は核兵器につぎ込まれる途方もない予算を正当化するため、軍事研究がいかに民生利用に波及効果をもつかを強調した。こうして、54年に「平和のための原子力」計画が誕生した。人々は、これで「クリーン」な電気が生み出される上に、請求書を気にする必要がないぐらい電気が使い放題になるのだと聞かされた。
これを聞いて、まったくと言っていいほど軍事研究に携わったことのない多くの科学者も、46年にノーベル賞を受けたハーマン・ジョゼフ・ミュラーの研究を思い出した。彼の発見は、電離放射線に恐るべき突然変異誘発性があることを示していた。「平和のための原子力」がうたう原子力発電所は、この放射線を民間人の居住地域に出現させることを意味していた。42年に最初のミリグラム単位のプルトニウムを分離した「プルトニウム・グループ」のチーフ、ジョン・W・ゴフマン博士は、「科学的実験にもとづく合理的な基準に従えば、絶対に安全な放射線量など存在しない」と激しく訴え続けた(2)。このような反対を前にしたアメリカは、56年に国連の関連機関としてIAEAを創設した。この機関の任務は、要するに原子力産業を推進することにある。
57年にWHOの主催により、放射線が遺伝子の突然変異に及ぼす影響についての国際会議が開かれた。会議の前提にはミュラー博士の実験があり、これが会議で発表され、後に出版された関連研究論文にも反映されていた(3)。しかし59年、この議論は打ち切りになる。そして、WHOは IAEAと次のような取り決めを交わす。「当事者の一方が、他方当事者の利害に係わるか、係わる可能性のある分野における計画または活動への着手を企図する場合、共通の合意によって問題を解決すべく、前者は後者と協議しなければならない(4)」。以降、WHOが公衆衛生と放射線との関係に係わる問題を取り扱おうとしても、IAEAはこの「共通の合意」という義務を盾にして、ほとんど片端から妨害してきた。
「電離放射線に恐るべき突然変異誘発性」というのは、俺が以前「遺伝的影響というものが、1920年代にマラーという研究者によって発見された」という形で紹介した人の研究ですね。
→放射線と奇形の関係は1960年代の知識で止まっている人が多い
しかし「1960年代の知識」で世界を見て、それに「陰謀論」が加わったりすると、なかなか面白いテキストになるみたいです。
UNEPの調査報告
ところが、妊娠中に放射線を浴びた母親から生まれた子供を調査したイギリスの研究者アリス・ウォーカーが、微量の放射線でも人体に危険があることを明らかにした。彼女は70年代にアメリカのハンフォード核兵器工場の従業員を調査し、同じ結論に達している。98年、衰えを見せない91歳のウォーカーは、45年の被爆者を対象とした過去の調査をジョージ・W・ニールとともに検証し、現行基準の根拠とされた調査に誤りがあることを反論の余地なく立証した(6)。この現行基準こそ、劣化ウランに被曝した人々にWHOが当てはめた「耐容一日線量」だった。同様の観点から、微量放射線の影響に関する数々の研究(7)(原子力エスタブリッシュメントが異議をとなえている研究)を著したイギリスのクリス・バスビー博士も、慢性的な内部被曝がDNAを組織的に破壊し、細胞の突然変異を招いて癌にいたらしめるメカニズムを説明した。
「ハンフォード核兵器工場」に関するアリス・ウォーカーさんの調査論文を探してみたいです。
(画像は→「先天性四肢障害児父母の会トップページ」←に掲載されていたものです)
とか書いてたら、こんなのが。
→きっこさんが個人を特定されないように奇形の具体的な症状を他のものに変えた可能性もあるかもしれません。 外野
きっこさんが個人を特定されないように奇形の具体的な症状を他のものに変えた可能性もあるかもしれません。
とほほ。そこまで「何かを信じたい人」にはあまりいう言葉を持たないですが、そんな可能性は、おいらが明日隕石に当たって死ぬ可能性ほどもありません。
[コメントを書く]
# トリル 『>とほほ。そこまで「何かを信じたい人」にはあまりいう言葉を持たないです
と言うか先のタイトルといい何か結果が脱力系に流れやすいですね。
向こうは福音か黙示録でも唱えてるつもりなんでしょう。
だから布教の邪魔をするなって感じでしょう。
悪魔の手先呼ばわりされかねんですね。』
# American 『まるでMMRのキバヤシ隊長みたいですね。
彼は、他の学者や評論家が「大丈夫ですよ。全く問題ありませんよ」といっても勝手に陰謀論に結び付けて、それでいて勝手に他の関係ない人まで巻き込んだりしますからね・・・。
キバヤシさんは、見ていてネタになる分面白いんですけど、きっこさんの場合は逆にいろいろな意味で迷惑ですからね。』
# ネオ筑摩屋松坊堂 『勤め先で聞いたページです.
「妊娠中の被曝線量の安全基準が知りたければこれをみろ」と.http://www.icrp.org/download_educational.asp
自分はまだこれとほかの劣化ウラン関連資料を突き合わせるところまでは行っていませんがorz』
# む 『私も劣化ウランと奇形は無関係だと思っていますが、顔がはっきり分かる写真を使われるのは、とても不謹慎だと感じます。せめてトリミングやモザイクなどの処理をしていただけませんでしょうか。』
# lovelovedog 『「悪魔」というよりは「ひどい人」という感じでしょうか。しかし阿修羅掲示板で書き込みをしている「外野」というハンドルの人は、可能性の幅を考慮するにあたっては、その幅が広すぎる印象です』
# lovelovedog 『陰謀論はフィクションとしては王道なんですが、現実世界を切るようなノンフィクションにそれを応用するとちょっと問題あるような』
# lovelovedog 『「妊娠中の被曝線量の安全基準」とは、面白そうな資料ですね。俺も少し興味を持ちました(でも読むのは大変そう)』
# lovelovedog 『「不謹慎」とはちょっと違うと思いますが(辞書ひいたら「不真面目」という意味でした)、個人のプライバシーその他に配慮して、顔なし写真に変えてみました。同じサイトからのものですが…。
あと、「プロフィール」のテキストに、以下のものを加えてみました。
http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/about
>誤字脱字および明らかなミスを除く、記述その他の訂正・削除は、記述されている内容と直接関係のある本人もしくはそれに準じるかたからの連絡により、対応をケース・バイ・ケースで検討します。本人その他と確認できるメールでご連絡ください。
ただもちろん、善意の第三者によるご意見は、これまたケース・バイ・ケースですが十分参考にさせていただきます』