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毎日新聞からhttp://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20051209k0000m040159000c.htmlより引用
豊中小5殺人:事件直後に若い男…公訴時効に
大阪府豊中市刀根山で90年10月、小学5年だった智片(ちかた)直子ちゃん(当時11歳)が自宅で襲われ、同12月に死亡した殺人事件は9日午前0時、容疑者不明のまま公訴時効を迎えた。事件直後に自宅玄関前で若い男が目撃され、府警は似顔絵を公開して捜査したが、犯人特定には至らなかった。
調べでは、直子ちゃんは90年10月14日午後5時20分ごろ、同級生の誕生パーティーから帰宅したところを、犯人に首を絞められたとみられる。水が入った浴槽にうつぶせでぐったりしているのを両親が見つけた。心臓が停止していたため、父親で医師の英治さん(64)らが心臓マッサージなどをして心臓は動き出したが、意識不明のまま約2カ月後の12月9日、死亡した。
府警は延べ約5万4000人の捜査員を投入し、似顔絵を基に犯人の割り出しを進め、今春、専従捜査員を改めて配置したが、物証が少なかったことなどから難航した。
「(犯人が)罪の償いを免れても罪は消えることはない。時効は受け容(い)れがたい」−−。英治さんと母芳子さん(64)は、時効を迎えるにあたって、手記を公表した。犯人に対する憤りと子供を失った深い悲しみ、時効制度に対するやり切れない思いがにじむ。
毎日、朝と晩の花やお供えは欠かさない。「残された人生も子供の命を守ってやれなかった深い自責の念を抱きながら、いつまでも11才のままの直子とともに静かに送りたい」としている。【石川隆宣、勝野俊一郎】
毎日新聞 2005年12月9日 0時39分