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□オレハマッテルゼの馬主、“珍名”へのこだわり [ZAKZAK]
http://www.zakzak.co.jp/top/2006_05/t2006052901.html
オレハマッテルゼの馬主、“珍名”へのこだわり
覚えやすさ、少し変わった、馬主として主張
ダービーが終わり春競馬も最終盤を迎えたが、レース以外でも“珍馬名”でファンも楽しませてくれる馬主がいる。今年3月の高松宮記念(GI)を制したオレハマッテルゼの馬主、小田切有一さん(63)。今週末の安田記念も同馬を送り込む予定だ。次々と型破りな名前を生み出す、ネーミングセンスの源泉とは。
「名前にはこだわってますが、そんなに“珍名”ですかね?」
小田切さんは苦笑するが、小田切さんの所有馬だけを応援するインターネットの人気サイトがあるほどだ。
小田切さんは東京・目黒生まれ。幼少のころ、山梨の医師だった祖父と馬に乗って回診したことをきっかけに、馬の魅力に目覚めた。学生時代は学校近くの馬事公苑(東京都世田谷区)に通って馬と親しみ、やがて熱烈な競馬ファンに。
「メイズイ(昭和38年年度代表馬)をデビュー戦のパドックで見て、姿の美しさに一目惚れ。大きく引き離す勝ちっぷりを見て、逃げ馬好きになった。いずれは馬主になって、逃げ馬でダービーを勝ちたいと思った」
会社員をへて、30歳の時、福岡で独立。食品の輸出入や販売を手がける一方、共同馬主からスタートし、35歳で初めて自身の馬、マリージョーイをデビューさせた。
「当時助手だった田中章博調教師が結婚するというんで、お祝いに“マリッジジョイ(結婚の喜び)”をひねった」
この牝馬に「名前が気に入って競馬を始めた」と女性ファンが集まり、小田切さんは名前の大切さを再認識。それ以来、(1)覚えやすさ(2)少し変わった(3)馬主として何らかの主張や意味を込める−の3点に留意して、これまで約300頭に名前をつけてきた。
命名にはいくつかパターンがあり、例えば「馬券を買うときの肴」がイヤダイヤダ、ウラギルワヨ、オソレイリマスなど。「僕らの子供時代の風物」がメロンパン、ロバノパンヤなど。「おじさん族へのエール」がオジサンオジサン、アラシヲヨブオトコなど。「アナウンサーを困らせたい」がノロノロ、ナーンチャッテなどだが、ニゲタ、ニバンテ、ドーモスミマセンは「勘弁して」とJRAに断られた。
歴代お気に入りナンバーワンは意外にも(?)シンプルなアサキチ。「(GII2勝の)ラグビーボールの弟なので、いろいろ提案されたが、意表をつき映画『悪名』の親分、朝吉から名付けた。なぜか娘には『かわいい』と好評。パドックでも声がかかり、うれしかった」。
逆に失敗作は「いっぱいあるが、例えばアシデマトイは本当に走らなくて、かわいそうなことをしたと思った。妻や娘によくたしなめられる」。
もうひとつのこだわりが「日本語の文章風の馬名」。JRA規定で馬名は9字以内だが、「9字あれば十分」と俳人の境地だ。真夏の小倉競馬場でデビューさせたカガヤクナツニを皮切りに、「道悪の上手な馬に」と願いをこめたノアノハコブネは昭和60年GIオークスを制覇した。
JRA史上初の馬名に「ヲ」が入ったエガオヲミセテは人気も高く、GII勝利など順風満帆だったが、平成12年2月、放牧先の厩舎(きゅうしゃ)の火災で非業の死を遂げた。それでも小田切さんはこの厩舎に馬を託し続け、エガオヲミセテの全弟オレハマッテルゼが、小田切さんに21年ぶりのGI勝利をもたらした。
「火事以来、関係者みんな心を痛めていたが、GIで吹き飛んだ。弟が勝つなんて、回り合わせがあるのかなと思った」
石原裕次郎の名曲から命名したオレハマッテルゼも、「おじさん族へのエール」系だ。
「欧米は貴族の競馬だが日本は違う。ここ十数年は若者向けだが、おじさんたちが馬券を買ってきたおかげで今の競馬がある。品の問題じゃない。またみんなで競馬場へ来て大騒ぎしよう」
【関連記事】
■オレハマッテルゼ、春の短距離制覇へ好調アピール(5/29)
http://www.zakzak.co.jp/keiba/point.html
ZAKZAK 2006/05/29
▽関連サイト
・それいけ!小田切馬
http://www.geocities.jp/foota0114/
・小田切有一 [ウィキペディア]
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E7%94%B0%E5%88%87%E6%9C%89%E4%B8%80