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久世光彦「鬼才への最後のインタビュー」1 森繁久弥 [ゲンダイ]
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投稿者 white 日時 2006 年 3 月 23 日 10:44:05: QYBiAyr6jr5Ac
 

□久世光彦「鬼才への最後のインタビュー」1 森繁久弥 [ゲンダイ]

 http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1795679/detail

久世光彦「鬼才への最後のインタビュー」1 森繁久弥

 森繁久弥、堺正章、樹木希林、小泉今日子――。7日行われた久世光彦さんの告別式は改めて氏の交友の広さを知らしめた。そんな「交遊録」について、日刊ゲンダイ本紙は死の直前(2月15日)に話を伺っていた。これは、久世さん最後のインタビューである。

 ボクの今の肩書は「演出家・作家」。作家になったのは遅くてね、書き始めたのは52、53歳ぐらいからです。どうして書き始めたか。ボクが死んだら、新聞の死亡記事に少しくらいは載るだろうと思うけど、書かれることは「TBSの『時間ですよ』『寺内貫太郎一家』の久世」と決まっている。それで終わるのも寂しすぎる、活字文化に関わりたいと思ったからです。

 作家としてのデビューは遅いんですが、子供の頃から、その気はありました。僕らの世代は、「娯楽」といえば本=活字しかなかったですからね。

 東大……といっても、ボクの美学科は文学部の中でも一番成績が悪いやつばかりだったんですが、そこを卒業して、TBSに入ってからも「活字」への憧れは消えませんでした。というのも、当時のテレビは生放送で、ボクは「生は残らない」と思っていた。残るのは「活字文化」と思い続けていました。

 だから、ずっと後になって新潮社から「森繁久弥さんのことを書かないか」と言われた時は、二つ返事で引き受けました。もともとは森繁さん本人に書かせる予定だったようですが、あの人のことだから、何を書かせても世のため人のための人生訓になってしまう。それよりは、ドラマ「七人の孫」以来40年間、つかず離れずで森繁さんを見てきた「ボクに」ということになったみたいです。でも、まだ死んでもいないのに、エッセーのタイトルが「大遺言書」。初めは森繁さんもムッとしてたんですよ。

●プロフィル 1935年富山生まれ。60年TBS入社。数々のヒットドラマを演出し、テレビ界の鬼才といわれる。79年独立。作家として小説も著し、「一九三四年冬―乱歩」で山本周五郎賞受賞も。3月2日急逝。

【2006年3月20日掲載】


2006年03月23日10時00分

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