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http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20061225k0000m030022000c.html
【ジュネーブ澤田克己】クリスマスから年始にかけての休暇に入った欧州で、アルプス地方のスキー場が雪不足に泣いている。1300年ぶりともいわれる暖冬が原因で、観光業者は浮かない顔で空をながめるばかりだ。
年間8000万人のスキーヤーが訪れるアルプス地方のスキー場だが、現状は標高2000〜3000メートルを超える高地でようやく滑走可能な場所があるといった具合だ。約200のスキー場があるスイスでは23日現在、全面滑走可能な所は皆無で、今シーズンはまだ雪が降っていないスキー場もある。ホテルの予約状況も深刻だ。
スイス観光協会の広報担当、イーデス・ツヴァイフェルさんは「人工雪で滑走可能なゲレンデもあるが、木々の緑を見ながらのスキーだ。天気予報では新年まで雪を期待できそうにない」とあきらめ顔。オーストリアやドイツ、フランスといった周辺国も状況は同じだという。
英科学誌「ニュー・サイエンティスト」(電子版)によると、オーストリアの科学者が樹木の年輪などから8世紀以降の天候を推測したところ、今年のアルプス地方は「1300年ぶりの暖冬」。世界気象機関(WMO)は「1シーズンだけで地球温暖化の影響と断言することはできないが、アルプス地方の気温上昇は世界の他地域より速く進んでいる」と懸念を示している。
毎日新聞 2006年12月24日 18時07分
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