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船に引き揚げられたダイオウイカ=国立科学博物館の窪寺恒己室長提供
http://www.asahi.com/science/news/TKY200612220344.html
2006年12月22日
欧米で「海の魔獣」と呼ばれるダイオウイカの生きた姿をビデオ撮影することに成功したと、国立科学博物館の窪寺恒己・動物第三研究室長が22日、発表した。小笠原諸島近海で、調査用の仕掛け針にかかったのを引き揚げた。これまで死体が海岸に打ち上げられた例などはあるが、生きた姿を撮影したのは世界で初めてとみられる。
窪寺さんは今月4日、弟島の北東沖に仕掛け針を沈めたところ、水深640メートルの深海でダイオウイカがかかった。引き揚げようとすると、海面で腕をくねらせ海水を勢いよく噴射して暴れた。その様子を撮影した。
このイカは体長3.5メートル、体重約50キロ。目の直径は14センチもあった。ダイオウイカの特徴の2本の「触腕」と呼ばれる長い腕は切れていた。完全なら全長7メートルと推定される。卵巣は未成熟で、メスの子どもとみられる。
ダイオウイカは世界の温帯の水深500〜1000メートルの深海に生息する。全長が18メートルに達したとの記録もある。だが、その生態は謎に包まれており、窪寺さんらは02年から調査を続けている。
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