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地球観測衛星「だいち」の衛星画像、格安で販売
2006年10月23日08時48分
地球観測衛星「だいち」による地表画像の販売が24日から始まる。海外のライバル社より大幅に安く提供、途上国などの地図作りや国土開発、災害対策に役立ててもらえ、国際貢献にもつながるという。
販売する財団法人リモート・センシング技術センターによると、衛星画像は白黒、35キロ四方で1枚2万5000円。解像度は2.5メートルで、2万5000分の1の地図作りに最適だ。現在、商業用で最も安いとされるフランスの衛星スポット5は、同面積、同解像度で約60万円という。
だいちが安いのは、開発費や打ち上げ費を国が負担したからだ。ただ、スポット5が時期と場所を選んで撮影する「偵察機能」を持ち、機動的な撮影ができるのに対し、だいちが海外の同じ地点を撮影するのは1年に1度なので、晴天に恵まれないと画像取得に年月がかかる難点がある。
打診段階ですでに、これまで衛星画像に手の出なかった途上国などの関心を集めている。フィリピンなど東南アジアからは、洪水や火山噴火、地震の被害を防ぐハザードマップづくりなどに役立てたいと数十の機関や研究者から相談が寄せられた。高解像度の地球観測衛星を持たない中国からも、西部大開発に利用できる未開発地域の詳細な画像がほしいとの希望があるという。
同センターの桑原克也次長は「途上国には、画像提供だけでなく、地図作りまで総合的な技術支援が必要だ。発展とともに変わる国土の姿を追い続けるため、後継衛星の打ち上げも欠かせない」と言う。
http://www.asahi.com/special/space/TKY200610220191.html
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