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(回答先: 中日合同の内蒙古沙漠縮小事業に目立った成果 「人民網日本語版」2006年9月17日 投稿者 Kotetu 日時 2006 年 9 月 21 日 14:34:55)
中日韓モ 黄砂対応で協力
『青年参考』(06.04.28)
中国語版
4月、北京は5日連続で黄砂が発生し、重度の汚染になり、最近6年来で最悪であった。中国でとどまった黄砂は数日後、隣の韓国と日本にも届いた。4月24日、日本の共同通信社によると、日本西部で黄砂が観測されたという。日本気象庁が公表したところによると、福岡、高知、大阪、広島、金沢などの日本各地の合計30数ヶ所で黄砂を観測した。
黄砂は何度も東アジアの各国を襲った。それでは、災害を受けた各国はどのように黄砂という共通の自然災害に対応しているのか。この問題について、本紙記者は日本、韓国の関連部門の関係者を取材した。
4月24日午後、在中国日本大使館経済部の百崎賢之参事官と染野憲治一等書記官による黄砂対策についての講座が同大使館で行われたが、講座が終わってから、彼らは本紙のインタビューを受けた。
黄砂との「親密な接触」
黄砂がテーマなため、2人の日本大使館員は自分と黄砂との「親密な接触」についての経験を語らずにはいられなかった。百崎賢之氏はあまり外に出かけないため、黄砂に覆われる経験が少ない。しかし、今年早い時期の体験が彼に忘れ難い印象を残した。ある農業の協力プロジェクトのために内モンゴルの阿拉善盟に行った彼は、ちょうど今年初めての黄砂に襲われた。その時、彼は屋外にいたため、自動車の中に閉じこもるしかなかった。ところが、自動車もまた動けなかった。前の道がまったく見えないからであった……。
染野憲治氏は東京が黄砂に見舞われた際の情況を紹介した。「写真を見てもらいたい。黄砂が来襲した時、東京の空は黄色くなってしまった。しかし、日本に届いた砂ぼこりは小さな粒子で、大きい粒子は海に落ち、全体的に言えば、中国の黄砂ほどひどくない。もちろん、建築物は汚くなり、服も汚れ、健康にも影響を及ぼすのである。中国、モンゴル、日本、韓国が協力してこの地区の環境を保護することを希望する。」
日本はモンゴルと協力し黄砂対策に取り組む
日本はモンゴルと黄砂対策に取り組んでいる。染野憲治氏によれば、日本の関係者は黄砂の源を分析するため、モンゴルへ砂を採取しに行くという。その他に、アジア開発銀行(ADB)などの部門が参与した黄砂対策プロジェクトにも、日本は資金を提供した。
染野氏によれば、中国には黄砂の発源地が4ヶ所、モンゴルにも4ヶ所あり、中モの国境付近にも1ヶ所ある。現在、これらの場所で実験を行い、黄砂の源で黄砂を抑制する方法を研究している。日本は「気象情報ネットワーク改善計画」というプロジェクトにおいて、モンゴルに5.78億円の無償援助を提供した。その他に、モンゴルに人材育成および黄砂観測レーダーなどの器材も提供した。
独島(ママ)問題は日韓間の黄砂対策への協力に影響を与えない
最近、独島(ママ)問題で日本と韓国との関係は緊迫しているため、『青年参考』記者は、両国が共同で黄砂対策に取り組む事業に影響を及ぼすかと二人の外交官に尋ねた。染野憲治氏は「共同で黄砂対策に取り組むことは環境問題で、竹島問題と関係はなく、特段の影響はもたらさない。日本は中国と政治の面でいくつかの問題もあるが、環境協力は影響を受けていない。私達が共に関心を持っているのは、地球はあと何年間持つかということである」と答えた。
百崎賢之氏は「2008年北京オリンピックの後、ODAは終了する(ママ)。しかし、終了するのは円借款だけで、他の援助はすぐに終了するわけではない。いつ、どんなプロジェクトが終了するかは私が決められることではない。しかし、環境分野での協力は引き続き実施する」と述べた。
韓国は中国で観測点を増設する
韓国の黄砂対策に向けた取り組みについて、4月25日、記者は書面で韓国国際協力団(KOICA)の担当者にインタビューした。同団体は韓国大使館の下部組織である。同責任者によると、韓国は中国で5ヶ所の黄砂観測ステーションを増設するという。2008年までに、韓国は国内の微塵観測所を現在の17から23まで増加し、そして北朝鮮境界内の開城、金剛山でも観測ステーションの設置を進めるつもりである。21日、韓国気象庁の李万基庁長は、「4月14日、すでに黄砂協力調査団を中国に派遣し、青島、丹東、赤峰、四平、二連浩特の5ヶ所で観測ステーションを設置することにつき中国と合意した」と語った。これで、中国国内に設置された韓国の観測ステーションは元の朱日和、楡社、恵民、大連、通遼の5ヶ所から10ヶ所にまで増加する。
参考資料:黄砂観測レーダー
日中韓黄砂共同観測ネットワークが現在使用している器材は特殊なレーザーレーダー装置である。今、世界でこのレーダー装置を調整できるのは日本のある家族(ママ)だけである。そしてこの家族の中でも、調整技術を身に付けている人は1人の老人を残すのみである。このレーザーレーダーはとても敏感で、1万キロメートルより外の黄砂の活動を観測することができる。そのため、この装置を調整するには、根気以外に、長い時間の訓練も必要である。また、これらのレーダーシステムは広いゴビ砂漠に設置され、長時間の屋外作業が必要で、条件は非常に厳しいため、この伝統技術を学びたい若者は少ない。日本環境保護研究機構の役人は、これまで何度も周辺各国の研究者が日本に来てこの特殊な調整技術を学びに来るように呼びかけ、また、各国に平等に接することを表明している。このような最も有効な黄砂観測の技術の後継者がいなくならないようにするためである。
アジア黄砂共同観測ネットワークの主な機構
中国:中国国家環境保護総局
アジア黄砂共同観測ネットワークは2004年に中日韓の三国より共同で設立された。中国国家環境保護総局はその内の主要な参加メンバーである。
このプロジェクトを設立した目的は、黄砂の発生、発展及び移動の特徴に基づき、観測所にこれに対応したエアロゾル質量濃度計、可視度計レーザーレーダー(略称ライダー)等の設備を設け、現地の大気中の黄砂の濃度、強度、可視度及び3次元の構造等の資料を探測することにある。また、気象部門の国際通信回路を通し、そのデータを各国の気象部門に送り届け、データの共有を実現する。
また、日中韓の三方は定期的に専門家を互いに派遣すること、共同シンポジウムを開くことを通じ、黄砂予報の方式を研究し、開発する。
韓国:韓国国際協力団
2003年8月から現在に至るまで、韓国側は合計60数万ドルを投じて、観測ネットワークの建設を行ってきた。その中には、中国国内で空気の観測及び大気データの収集と伝送を行う黄砂観測所を5ヶ所設立したことも含まれている。
この5ヶ所の観測所は、内モンゴルの朱日和及び通遼、山西省の楡社、山東省の恵民及び遼寧省の大連に設立されている。そのほか、韓国の連合通信の報道によると、今年の4月、中韓両国は既に韓国が青島、丹東、赤峰、四平、二連浩特で5ヶ所の新たな黄砂観測所を設立することで合意したという。
日本:国立環境研究所(NIES)
日本は同国内で8ヶ所、更に北京、フフホト、合肥で3ヶ所の観測所を設立した。また、北京と合肥の観測所では黄砂用レーダー装置を配置している。
在中国日本国大使館の環境問題を担当する染野氏の話では、現在その黄砂用レーダー観測装置を調整できるのはただ1人だけという。日本側は、各国の関係者達が日本に行き、その調整技術を学ぶことと希望している。
日中の黄砂対策に関する共同研究では、日本国立環境研究所(NIES)の西川雅高博士及び中国国家環境保護総局中日友好環境保護センターの全浩教授に言及しなければならない。
1997年、西川博士と全浩教授は車を運転し、タクラマカン砂漠及びモンゴルの東南部のゴビ砂漠区に深く入り込み、各地の源区で砂のサンプルを採集し、車での走行距離約1万キロメートルに及ぶ『砂取物語』という研究プロジェクトを始めた。そのプロジェクトはその後日中両国が黄砂の起源を分析するために、最も正確な直接資料を提供している。
そのほか、日本からは200あまりの民間団体が中国に来ており、砂漠の植樹プロジェクトに参加している。例えば、遠山正瑛氏は「中国砂漠開発日本協力隊」を率い、内モンゴルのクブチ沙漠のエングベーで木を植え、砂漠緑化に大きな成果を果たした。1995年、彼らはポプラを100万株植え、1998年には200万株に達し、2001年には300万株に達し、現在では既に340数万株にも達している。
在中国日本国大使館
http://www.cn.emb-japan.go.jp/media_j/media060428_j.htm
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