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国の特別天然記念物コウノトリの卵一個が、兵庫県立コウノトリの郷公園(豊岡市)のそばにある大型の囲いの中でふ化したことが十八日、分かった。屋外にある囲いには天井がなく、順調に育てば七月中旬ごろには大空へ飛び立つという。同公園の保護下で生まれたひなが、幼鳥段階から自然界で育つのは初めて。
同公園は十六日、ふ卵器でふ化直前まで温めた卵三個を、囲いの中に設けた別のコウノトリのペアの巣に移動。このペアが卵を温め続けていた。
このペアは羽の一部を切った十七歳の雄と十八歳の雌で、これまでに二十羽以上を産み育てた「子育て上手」。今春も五個を産んだが、自然界に多様な系統を送り出すため、卵は回収していた。
ひなは小さな鳴き声を上げ、元気そうな様子。七月中旬ごろには自力で水田のカエルやドジョウなどの餌を取るようになるという。
卵三個のうち一個は、一九七一年に福井県越前市(旧武生市)で保護され、絵本でも紹介されたコウノトリ「武生」の孫。ひなが育つ囲いは、小川を挟んで同公園と隣り合う田んぼの中にあり、ひなは観光客の人気者になりそうだ。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060518/eve_____sya_____003.shtml
注:元のページには写真があります。
(屋外でふ化し、自然界での成育が期待されるコウノトリのひな=18日、兵庫県豊岡市で(代表撮影))
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